「心の中に眠る凄いパワー」
揺るぎない自信を育てる摂食障害の治し方
~「摂食障害を乗り越えるための親御さん向け勉強会」を開催しました!~
1. 患者さんの心の結果が表れる「月曜日」
かつて所長の福田が大阪にある総合病院の精神科に勤めていた頃、入院している患者さんの状態が、グンと良くなる曜日と、ガクンと落ちる曜日があったと言います。
それはどちらも決まって「月曜日」。なぜでしょうか?
私はアメリカの古い言葉で、このようなものがあることを思い出しました。
「月曜日と金曜日に作られた車は買うな」
現代ではそんなことあり得ないと思いますが、休み明けや休み前は、車を作る人の気持ちがフワフワしているから車に欠陥品がでる…という意味らしいです。
このように人の生活や気持ちに少なからず影響を与える「月曜日」ですが、
精神科に入院している患者さんにとっては、どのような影響があったのでしょう?
それは、週末にある家族との面会 です。
会いに来てくれた家族とどんな話をしたか、家族がどんなふうに笑いかけてくれたか、
その一つ一つが、患者さんに大きな影響を与えたのです。
良くも悪くも家族の影響力は強く、だからこそ、大切に、慎重に考えていく必要があるのです。
今回、10月1日(金曜日)に開催しました「摂食障害を乗り越えるための親御さん向け勉強会」では、
所長の福田による「家族の関わりかたの重要さ」についての話から始まりました。
かつて日本では、摂食障害を治すために“家族の援助”がもたらす効果の可能性、必要性は、
現場で働く治療者達にとってとても重要であると考えられていました。
しかし実際は、効果的に援助することや、“患者さんが劇的に変化させる” ということは、
理想ではあってもなかなか難しいものでした。
しかし、所長の福田は「家族療法」という治療法を用いれば可能性が大いにあるということに、確信を持ったのです。
2.「太りたくない気持ち」はどこからくるの?
【摂食障害と〈痩せ〉信仰】
過食症なら、食欲を抑える薬を飲んで治せばいい。
拒食症なら、標準体重に戻るまで無理やり食べたらいい。
摂食障害は、そんなに単純で簡単なものではないことは十分お分かりだと思います。
たとえ症状が一時的に解決したようにみえても、心の面で解決していなければ治癒とは言えず、
結果症状を何度も繰り返してしまうのです。
本当に治っているのか、治っていないのか、まわりはおろか本人ですらわからない。
これは摂食障害の怖さの一つであると思います。
所長の福田は、摂食障害についてこのように言います。
「摂食障害は病気ではあるが、別のものにとても似ている。
… なんだと思いますか?」
「それは・・・もはや痩せ信仰と言ってもいいかもしれません」
痩せれば全てが良くなる(または太れば全てが悪くなる)、痩せれば自分は救われる(または太れば救いようがない自分になる)という考えに心も体も囚われてしまうのです。
逆を言えば、痩せていないから私は誰からも好かれていないの、痩せていないから仕事がうまくいかないの・・・と、「痩せていないと何もうまくいかない」痩せていなければ自分は価値がない」と感じてしまいます。
まるで、痩せることは絶対的な神様で痩せていないことは全てを破壊する悪とでもいうようなものです。
【根拠のない自信が治療のエネルギーになる】
このような価値観に縛られていると、いつしか痩せること(太らないこと)が生きる事すべての支えになってしまうのです。
もちろん全ての人がそうとは限りません。しかし、長年摂食障害の患者さんの治療を成功させてきた所長の福田は、たくさんの人との関わりの中で強くそう感じたと話します。
痩せる事で自分は幸せになれるのだと信じ込んでしまうのです。
この価値観で生き始めると、日々見えない強敵と戦わなければなりません。
見えない強敵とは、本能である食欲です。苦しいですが簡単にやめることもできません。
では、どうしたらこの、苦しい考え方から抜け出すことができるのでしょうか。
摂食障害の方の心の中は複雑ですので、簡単に「こう」とは言えませんが、大事なキーワードを一つあげるとすると、それは「自信」です。
自信にも色々な種類の自信があると思います。
(年収1億円になれば自信がつく)(有名人になったら自信がつく)
…などの理由がある自信。
…
しかし、ここで言う「自信」はそういったものではありません。必要なのは
根拠のない自信なのです
何かを成し遂げている、成し遂げていないに関わらず、揺るぎない自信を持っている人というのはいます。それは、現在の自分をありのまま肯定できる強いエネルギーです。
このエネルギーを育てる為には、「その人それぞれの得意パターン(行動・考え方・生き方)」を発見し、自分のものにしなければなりません。
「根拠のない自信」を付けることは、簡単そうに思う方もいればそうでない方もいるでしょう。
その「根拠のない自信」をどの程度付けるかという事も重要で、例えば10のうち、3、4くらいの自信があるからといって、治るわけではありません。
自分の自信を、9、10に近づくまで高めることで、その力を治癒に生かせるのです。
この「根拠のない自信」を、本人の心の成長とともにつけていく事が大切であり、
当センターはそれを10にまで伸ばして行くことを得意としているのです。
※摂食障害のかたの「痩せたい(太りたくない)ということに囚われる気持ち」とは何か?
それについて考えていくことは大きな課題であり、今後もお話しさせていただきたいと思っております。
【ケース紹介 ・ Q & A 】
淀屋橋心理療法センターの「勉強会」では、この他に
カウンセラー福田俊介による「摂食障害からの克服までをわかりやすく説明したケース紹介」や、 参加者の方々からのご質問の場も大切にしております。
どちらも参加者の方々が淀屋橋心理療法センターをより身近に感じて頂くことができるよう、
参加者の皆様と、所長の福田・カウンセラー福田俊介の話す機会を交えながら、じっくり時間を取って 進めていくものになっております。
【勉強会を摂食障害克服のための第一歩に】
摂食障害は、ほうっておいたら勝手に良くなるものでも、時間が解決してくれるものでもありません。
お子さんが、摂食障害という大変難しい病に悩み苦しんでいるのでしたら、
ぜひ、親御さんが一歩踏み出し、解決の突破口を見つけてみませんか?
摂食障害を乗り越えるための親御さん向け勉強会は、お子さんの新しい生き方を作り出すきっかけ、そのためにあります。
また当センターでは、お子さんの事だけではなく、親御さんの心の健康も大切に考えております。
お子さんのことで心を痛めている親御さんたちは、自分の事を後回しにしてしまいがちなのではないでしょうか。ちゃんと休めていますか?自分の時間は持てていますか?
親御さん達の気持ちが少しでも休まるよう、またお子さんとの時間が楽しめるように、今後も勉強会がお役に立っていけたらと私たちは思います。
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