「不登校を乗り越えるため親御さん向け勉強会」を開催しました!

「不登校の子ども、見守るだけ本当にいいの?」

長い夏休みも終わりを迎えようとしています。
今年の休みは自粛中ということもあり、なかなか予定を立てられなかったかたも多いのではないでしょうか。
7月30日に開催した不登校勉強会では、
夏休みや冬休みのような「長いお休み」は、子どもを元気にさせる大事な期間
という話をさせていただきました。
子どもは「学校に行かないとダメなのに、今日も行けなかった…」という罪悪感と闘うことを一旦お休みすることができますし、親御さんは、「子どもが学校に行けていない」という焦りから少しの間解放され、心を休ませることができます。
「不登校のモヤモヤ」はしばし隅に除けておいて、お互いにリラックスして過ごすことも大切です。
気持ちが少しだけでも自由になった状態で親子が関わりあったとき、もしかすると普段とは違う会話や対応ができるかもしれません。

長いマラソンは、ゴールがあるから頑張れます。しかしゴールの見えないことを頑張り続けることはとても難しいですね。
それは、不登校のお子さんを持つ親御さんたちも同じです。
「私がなんとかしてあげないと!」と頑張る親御さん達を全力でサポートするのはもちろんですが、
それでも私たちは親御さんに、「たまにはゆっくりのんびり休憩してほしい」とも思っております。

「入ってみたら5分診療?!」

所長福田の「家族療法の原点」についての話です。
現在、様々な理由で心に問題を抱えているお子さんが多くおられます。「不登校」もその一つ。
当センターで最も多い相談内容でもあります。
今や心療内科や相談センターなど治療するための施設がたくさんあり、そのやり方やアドバイスも様々です。

医師である所長福田が初めてこの世界に入って驚いたことは、「入ってみたら5分診療?!」と思うような
精神科外来や心療内科外来の時間の短さでした。それは、「一人ひとりにじっくり向き合うカウンセリングをする」、という所長福田の理想、目指していたものとは大きく異なりました。
そんな中、アメリカのfamily therapy「家族療法」というもを知り、現地から本を山ほど取り寄せるだけでは物足りず、
アメリカ留学をして学んだことが、当センターの始まりです。
当時、不登校に関して「どうにかして学校に行かせる!」という荒療治は廃れてきていました。
そして新たにでてきたものは「子どもの自主性を見守る」というスタイルです。

しかし、「見守り続けるだけで本当に大丈夫?」
「子どもは楽だけど、その先は…?」
「見守るって、塩梅が難しい」

「見守るだけの治療法」を懸念した所長福田が目を向けたのは、
「見守る」の一歩先、「子どもの中に眠っている力を引き出す」ことでした。
それも、親子の会話からお子さんの力を引き出すというものです。
当センターでは、ここ10年ほどかけて、そのやり方を生み出しました。それは、家族療法から独自の進化を遂げ、
当時所長福田がアメリカで学んだものを元にどんどん変化したのです。

不登校になるお子さんは「こだわりが強い」子が多いですが、そんなタイプのお子さんほど、内に秘めた大きな力を持っている可能性が高いのです。

治療を始めて最初の3か月間が肝心

そう所長福田は話します。それはロケットの打ち上げが軌道に乗るか、乗らずに落ちてしまうのか…というようなもの。
軌道にうまく乗ることができると、親子の関係は少しずつ変化し、やがてお子さんの力がぐんぐんと伸びてくるのです。
どのくらい治療が続くのか?どのくらい頑張れば子どもに変化が見られるのか?
先が見えないと親御さんもしんどいですが、所長福田は「まずは3か月」を目処にお子さんの変化を考えております。

「カウンセラー福田俊介による、ケース紹介」

カウンセラー福田俊介によるケース紹介は、「子どもが変化してゆく過程が参考にしやすい」と、
毎回親御さんたちから嬉しいお言葉をいただいております。
今回の勉強会では不登校に関する2つのケースを発表させていただきました。
その一部をご紹介させていただきます。

不登校だった姉の調子が良くなってくると、今度は弟が学校に行けなくなり…

不登校だった姉の調子が良くなってくると、今度は弟が学校に行けなくなり…

家では元気になってきているのに、一向に学校には行こうとしない子どもにイライラ…

家では元気になってきているのに、一向に学校には行こうとしない子どもにイライラ…

「喋らなかった子がわざわざ台所まで来て喋る」
「“俺は寂しがりやだから…”と、冗談のように本音を言う」など、徐々に見えてきた変化…

「喋らなかった子がわざわざ台所まで来て喋る」「“俺は寂しがりやだから…”と、冗談のように本音を言う」など、徐々に見えてきた変化…

これらのケースは、親御さんが対応を変えたことにより、お子さんの力がどんどん伸びていきました。
「見守る」こと「見守らない」こと、「受け入れる」こと「積極的に動く」こと、
そのバランスを取ることはとても難しいけれど、なにより重要であると私は感じます。

…おわりに…

勉強会ではこのほかに、親御さんからの質問に答える場や、
「親子が今日からできること」についてお話をさせていただきました。

・過去の親の育ち方と子どもの不登校は関係があるのか?
・不登校は親のせい?(今回のご質問は、片親のせいか?というものでした)
などという、お子さんの不登校と自分自身(親御さん)の因果関係を心配されるような質問も多くみられました。
しかし、所長福田からの答えは「NO!」です。
様々な考え方があるとは思いますが、
大切なのは、「今」の親子の関わり方に集中してもらうことなのです。
どうにかしようと気づいた「今」すぐに行動することこそが肝心だと思います。

もうすぐ夏休みがおわり、不登校の悩みを抱えたお子さんが増えてくるかもしれません。
当センターでは定期的に勉強会を開催しておりますので、
お悩みがある方や不登校に関する話を聞いてみたいという方はぜひご参加ください!

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2021.08.23  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》湯浅愛美

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