<不登校 お子さんを様々な角度から観ることが大事>

〜「不登校を乗り越えるための親御さん向け勉強会」を開催しました!〜

当センターでは去る6月15日(火)に、「不登校を乗り越えるための親御さん向け勉強会」を開催しました。勉強会は、まず当センターの所長、福田俊一の話から始まりました。

<子どもは場面によって違う姿を見せているかも>

ある学校で、窓ガラスを割るなど問題行動が目立つ生徒の母親が、職員室で弱々しく謝罪し続ける姿を見ていた教員は、「母親が子どもに対し弱気すぎるのでは」と考えていました。ところが、調査すると、その母親は近所でも評判のコワモテで、家では子どもを怒鳴り散らしていたのです。お子さんにも同じことが当てはまるかもしれません。家と違う場面では親の前と別の顔を見せているかもしれないのです。性格を一面的に捉えない事がポイント、という内容です。

<原因を探るよりもエピソードを知る>

また、不登校の原因を探っても答えがなかなか見えてこない時は、視点を変えて、「この子はこんな時にこんな事をする」というエピソードを蓄積するようにした方が、お子さんの見方がより的確でバランスが良いものになる、という内容です。

<具体的な解決事例>

続けて、臨床心理士の福田俊介から、当センターのカウンセリングで不登校が解決した2つの事例が紹介されました。

元気だったが新学期から不登校になった中学生

クラス替えで友人と別々になった事を契機に不登校になり、ご両親との会話は無く、自宅のリビングで常にスマホをし、弟にも高圧的な態度でした。母親は勉強熱心で、不登校について本などで学んだ知識からお子さんを見守り続けました。しかし、見守るだけでは不十分で、再登校には至りませんでした。お子さんへの対応を変える事で、親子の会話が増え、弟に接する態度も優しくなり、見事第一希望の高校に合格しました。

とても頑固で親の助言を全く聞こうとしない高校生

有名進学校に在籍していたものの遅刻や欠席が増え、留年を避けるため親が強引に勉強させようとすると、「生きてる意味が分からない」などと言って、家の中で荒れた事もありました。ご両親が、お子さんに正論は通用しないと考えを改め、対応を変えました。すると、締め切りギリギリですが、自ら課題を提出するようになり、無事進級できました。

2ケースとも勉強を頑張るようになりましたが、当センターは、勉強が全てと考えているわけではなく、お子さんが夢や目標に向けて頑張れるように援助します、という内容です。

<不登校と生活リズム>

参加者の皆様からは多くのご質問を頂きました。「不登校で朝起きられない子供にどう対応すれば良いか?」という質問に対し、所長からは、生活リズムを改善できればそれに越したことはないが、上手くいかないのにそれに拘り続けるのは得策ではない。規則正しい生活が1週間できたとしても、翌週に上手くいく保証はない。それよりも、「ここを伸ばした方が再登校につながるというポイント」があるものだ。例えば、能動性などである、という内容です。

他には、「スクールカウンセラーに相談しても良いか」「カウンセリングに通う事を子どもに黙っていた方が良いか」「休職を続けた方が良いか」等のご質問を頂きました。

皆様には酷暑の中ご足労頂き、誠にありがとうございました。

2021.06.29  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》益子玄一郎

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