ゲーム依存外来を開設します

ゲーム依存がWHOで疾病として認定される事になりました。そうなる事のプラス面とマイナス面を考えてみたいと思います。

【プラス面】

疾病と認定される事で、ゲーム依存脱出の為のプログラムが作られ、それに上手く乗れた人は生活の乱れが改善したり、人生の目標ができる等のプラスを得るだろう。

【マイナス面】

子どもがゲームに夢中になっていると、ゲーム依存を恐れる親が増えるだろう。ゲームを止めさせようとする親と反発する子どもとの間で激しい葛藤が起こったり、親子の分断が起こる可能性がある。そうなると事は余計にこじれるだろう。

マイナス面が起こらないように、医療者・教育者・マスコミは工夫していく必要があると思います。

なお、依存症というカテゴリーに分類される事で、アルコール依存症や薬物依存症の専門家がゲーム依存の治療に当たるかもしれません。

私の考えでは、アルコール依存症はまず断酒しないと治療が始まりません。一方ゲーム依存は当センターの経験では、ゲームを禁止しなくても、ゲーム以外の事への関心を深め広げていったり、親子関係の改善をはかる中で、解決する例も相当数あります。一概にゲームを全て断つという治療に偏らず、クライアントの状況に応じた治療が選ばれる事を望みます。

6月1日からゲーム依存外来を開設します。

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2018.05.31  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》福田俊一

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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