摂食障害(過食症拒食症)と子育て 母親と子どもへの影響

摂食障害(過食症拒食症)の長期化高齢化により、目立ってきたケースがあります。結婚して子どもを産み、子育てをしながら、摂食障害(過食症拒食症)の症状を抱えておられる方達です。母親が摂食障害(過食症拒食症)なのです。

以前は、子どもの摂食障害(過食症拒食症)を心配した母親が相談に来られるケースがほとんどでした。これからは「母親が摂食障害(過食症拒食症)」というケースがさらに増えるのではないかと感じます。

ただでさえ子育ての悩みは尽きないものなのに、家事や育児のストレスに加えて、自分自身(母親自身)の摂食障害(過食症拒食症)があります。「母親が摂食障害(過食症拒食症)だと、子どもに悪い影響が出るのではないか。子どもの発育に影響はないだろうか。もし精神的に影響が出たらどうしよう。ダメな母親で子どもに申し訳ない。自分なんて母親失格だ」。と罪悪感でいっぱいになって、自分を責めたり、後悔したり。摂食障害(過食症拒食症)の自分と、子どもを育てる母親としての自分の間で、とても悩み苦しんでおられます。摂食障害(過食症拒食症)と子育てという二重のストレスで、中にはうつ状態のようになる方もおられました。

本人(母親)だけで解決するのは難しいと思います。母親への援助、家族のサポートが必要だと感じます。母親一人で抱え込まず、専門家に相談してほしいと思います。

2014.08.05  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》スタッフS

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

シリーズ記事

2021.07.14

1.摂食障害の治療法 解決のカギは“食”以外のところに目を向けること

― 摂食障害(拒食・過食)を乗り越えるための親御さん向け勉強会を開催しました! - 梅雨の晴れ間の6月25日(金)に、摂食障害を乗り越えるための親御さん向け勉強会を開催しました。 プログラム 所長 福田俊一(医師)からの […]

2021.06.01

2.増加する【子供から親】への家庭内暴力のご相談

「そちらでは家庭内暴力の相談はできますか?」 というお問い合わせが増えてきています。 考えてみると、 当センターのホームページでは家庭内暴力のチェックリストは以前からあるのですが、家庭内暴力に特化して記載したページを作っ […]

2021.05.28

3.妹にはたくさん食べさせようとする、拒食症の大学生

6月25日金曜日に、親御さん向けの摂食障害勉強会を開催いたします。 前回の摂食障害勉強会では過食症を克服された方のケースを発表いたしました。 今回の勉強会では過食症だけではなく、拒食症を克服された方のケースも発表予定です […]

2021.05.21

4.不登校の子に未来が明るく見えてきた

親御さんにお子さんの性格に合った対応をして頂くと、 まずお子さんが家の中で元気になってきます。 学校に行く事ができなくても、 家の中での今現在の過ごし方が元気になり、 目の前が明るく見えてくると、 将来も明るく見えてくる […]

2021.04.20

5.Instagram始めました

いつもホームページをご覧いただき、ありがとうございます。 実は淀屋橋心理療法センター、Instagramもやっています。当センタースタッフが撮影した季節のすてきな写真を掲載するアカウントは以前からあったのですが、この度ス […]

2021.03.23

6.「不登校を乗り越えるための親御さん向け勉強会」を開催しました!

桜が咲き始め、少しずつ春らしくなってきましたが、コロナの不安も拭えないこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。 当センターでは去る3月2日(火)に、「不登校を乗り越えるための親御さん向け勉強会」を開催しました。 勉強会は、 […]

2021.03.01

7.焦らずスモールステップ

「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」など昔から言われているように、この時期はあっという間に過ぎていく気がします。長い冬が終わり、もうすぐ春が訪れる。ワクワクする気持ちの人と、そうでない気持ちの人がいると思います。春に […]

2021.02.05

8.「過食」という強者

当センターには、過食の治療のために通われ、やがて卒業してゆく方々が多くいらっしゃいます。中には「とにかく今すぐに過食を治したい、過食を治して早く普通の生活を送りたい」と焦るかたも少なくありません。過食に限らず、自分の病気 […]

2021.01.23

9.軽い気持ちでダイエットが拒食症に

コロナの影響で、学生のお子さんは、1学期の大半という長い間、自宅待機を余儀なくさせられました。 ずっと自宅にいる中、(これといってやることもないなぁ・・・そうだ、今度みんなに会ったとき「やせたね~!」って言われるようにダ […]

2021.01.15

10.令和3年みっつの明かり

当センターでは、治療を進めていく中で親子の相性が良くなることは大切な要素のひとつです。 親子関係がうまくいき始めると、その過程で子供には色々な良い変化が起こってきます。 新年はじめは、3組の親子の明るい笑いをお届けしたい […]

関連記事

2014.06.09

(4)「食べさせる」:「お母さん、お料理できたよ」という拒食症の娘には落とし穴が(千里 中3 15才 拒食症歴1年)

摂食障害(拒食症)のカウンセリング治療は、淀屋橋心理療法センター(大阪)の「摂食障害専門外来」で行っております。 (大阪府豊中市寺内2丁目13-49 TGC8-302(06-6866-1510)) (TEL: 06-68 […]

2012.10.22

2.「親のお金をぬすむなんて、とても理解できないわ」と、お母さんのショック

過食症の子どもについては、「親のお金を盗む」という理解できない行動にでることがあります。しかしこれも食べたくてたまらない衝動がなせる技であることが多いのです。頭ごなしに叱らずに、理解の気持ちをもって、話し合えるといいです […]

2010.07.26

事例4:「なんで食べないの。食べないと死んでしまうのよ!」と私は必死ですが、子どもはあれこれ理由を言って食べようとしません。どうすればいいでしょうか?

食べさせようとしても食べない子どもに疲れはてた母親 拒食症の子どもの親は、やせ細った姿を見るたびに「この子は死んでしまうのではないか」と、心配でたまりません。なんとか食べてもらおうと無理強いすることもしばしばです。拒食症 […]

記事一覧へ