ゲーム依存の子供たち
何かに執着することは病気ですか?

~3月25日(金)ひきこもり・ゲーム依存を乗り越えるための親御さん向け勉強会~

ゲーム依存の子供たち:何かに執着することは病気ですか?

医師・福田俊一が伝えたいこと

はじめに…

今回の勉強会で私が強く感じた、医師である所長・福田が一番伝えたいこととはなにか。

ここをご覧くださっている、ひきこもりやゲーム依存のお子さんを持つ親御さんたちは、
「もしかすると自分の子どもは心の病気なのではないか」
と心配されている方も多くおられると思います。

現在、ひきこもりやゲーム依存者の数は年々増えており、また、ひきこもりに関しては、治すことができず長期化することが原因で、平均年齢が上がっているなど、とても深刻な問題が多々あります。
ゲームに異常に執着する・部屋から全く出てこようとしない、そんなお子さんの姿を目の当たりにして、「うちの子は病気だ。もう何を言ってもダメかもしれない」と諦めてはいませんか。また、「薬を飲んで手っ取り早く治せないか」と思っていませんか。

しかし当センターでは、ひきこもりやゲーム依存は、単なる病気だとは考えておりません。

「心の問題=病気」としてではなく、「心の問題=生き方の問題」

として捉えて向き合い、治療を進めています。
その向き合い方に、所長福田が長年大切にしている「家族療法」「薬を使わない治療」に対する思いが詰まっていると感じました。

性格のお話…何かに執着することはいけないことですか?

性格のお話…何かに執着することはいけないことですか?

・好きなゲームをクリアするためなら、睡眠時間を削ってでもやり続ける。
・欲しいフィギュアを集めるために莫大なお金をかけてしまう。

当センターに通われている方の中にも、なにかに執着するあまり、このようなことで本人もしくはご家族に大きな負担がかかっているケースが多くあります。

近頃は、執着をしすぎるなどの性格の話をするとすぐに「発達障害」という言葉が出てくるように感じます。
しかし所長福田は、「性格に難点があればすぐに発達障害だと決めつけてしまう」「発達障害の診断が、本人が生涯背負っていくレッテルのようになってしまう」
…そのような世の中の現状を危惧しています。

先ほど述べましたとおり、ひきこもりやゲーム依存について、「心の問題=生き方の問題」と考えています。
どの人の個性や性格の中に、「執着」「がんこ」が人の何倍も強く表れる、そのため、人より生きづらかったり、周りの対応が難しかったりすることが問題だと考えています。
しかしそのようなお子さんでも、自身に眠っている芽を伸ばしていくことによって、
自分らしくイキイキと生きる道筋を作ることができるのです。

執着性気質という言葉を聞いたことはあるでしょうか

対人恐怖や不安が強いお子さんは、物事に執着する傾向にあります。そのような気質を持っていると、ご本人は「生きづらい」と感じてしまう場合も多くあるでしょう。

しかし執着性気質は、その人の生き方をマイナスにすることばかりでは決してありません。
こだわりが強いということは、「熱心」であり「物事を徹底して考える」ことができる…
また、責任感や正義感が強い方もおられるでしょう。

執着性気質にも良さがあり、それを上手く使いこなすことによって花が開き、イキイキと生きている方もたくさんいます。
問題なのは、その気質とうまく共存できずにつまずいて行き詰まっているということです。

当センターでは、様々な理由で「生きづらい」と感じ、社会に出ることが困難なお子さんが、
自分の持ち味を武器にして元気に生きていく事ができるような手助けを得意としているのです。

自分の持ち味を武器にして元気に生きていく

お母さんたちの本音…

勉強会では、臨床心理士の福田俊介より、ケース紹介のコーナーがあります。
このコーナーは、ひきこもり、ゲーム依存、不登校、摂食障害など、毎回勉強会に合わせた様々な内容で、克服までのケースを紙芝居風にわかりやすくお話ししている人気のコーナーです。

今回の記事ではケース紹介自体の話はなく、その内容を通して実際にあった
臨床心理士福田と親御さん達の会話の一部に焦点を当ててみました。
(ケース紹介については、過去の勉強会の記事をぜひご覧ください)

引きこもりやゲーム依存のお子さんをお持ちの親御さんなら誰しもが、不安や疑問を抱えていらっしゃると思います。
その言葉や想いは、とても心に突き刺さるものがありました。

「みなさんは、どんなことに悩まれていますか?」

臨床心理士福田より、親御さん達にこのような質問を投げかけると・・・

様々な言葉を返してくださいました。
(プライバシー保護のため内容は一部変えております)

・うちの子どもはゲームが大好き。生活はゲームが中心で、他の事には興味がない。だからゲームを取り上げるのはこわい。子どもに何も残らなくなってしまうのではないか。

・親戚やママ友に、「ゲームを取り上げたほうがいい」と言われる。でも、私は「余計なお世話!なんとか違う方法で解決したい」と思っている。

・私(妻)と夫で考え方が違う。夫は、引き剝がしてでもゲームを取り上げたがっている。夫婦で考え方が異なるとしんどい。

など・・・

みなさんは、どんなことに悩まれていますか?

「どうにかしてゲームをやめさせたい」「ゲームを無理矢理やめさせたくない」みなさん考え方は様々です。しかし共通して伝わるのは
親御さん達は、お子さんのことを心から心配し大切に思っているのだな、という事でした。
親御さんの言葉を受け、臨床心理士の福田は、
「みなさん、お悩みを本音で話してくださって嬉しかったな」
そう感じたそうです。

当センターの勉強会は、親御さん達のお役に立てる情報をお伝えする事はもちろんですが、親御さん達が意見を言い合える、気持ちをリラックスできる、そんな場所を作る事も心がけています。

勉強会では、他にQ&Aのコーナーを設けております。
ご自身のことはもちろん、他の方のお話を聞くことができる機会でもありますので、
普段なかなか聞くことができないような新しい意見や考え方を知ることができるかもしれません。

勉強会では、他にQ&Aのコーナーを設けております。

次回の「ゲーム依存でお困りの方の親御さんへの勉強会」は2022年5月27日になります。
※ゲーム依存のみに絞った勉強会になります。
ぜひ、ご参加ください。

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2022.05.26  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》湯浅愛美

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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