ゲームに過集中し、自室にひきこもるお子さんの対応

令和5年5月12日<第5回ひきこもりを乗り越えるための親御さん向け治療説明会>が開催されました。ひきこもり単独の勉強会は久しぶりになりましたが、やはりゲーム依存とセットの内容になりました。

◇ひきこもりには大きく分けて2つのタイプがあります

        

ひきこもりをタイプに分けるとすると、2つあると公認心理師の福田俊介はいいます。 それは、親子で会話のあるタイプと、全く会話がないタイプです。 ケース紹介では、公認心理師の福田俊介より、自身が担当した両方のタイプのケース紹介がありました。

【ケース1】

一つ目のケースは、親子での雑談は少しありますが、
「これからどうするの?」と言ったように、将来の会話は避けるお子さんのケース。

ケース紹介の途中、お子さんに対する対応の例をあげました。福田からの想定外のむちゃぶりに参加さえていた親御さんには笑いもおこり、一緒に考えていただく場面もありました。

【ケース2】

もう一つのケースは、自室にひきこもったまま。どれだけ親御さんから声かけをしても、全く親御さんとの会話がないお子さんのケースです。
返事のないお子さんのケースは、時間がかかるという話でした。
返事のないお子さんに対して出したカウンセラーのアドバイスがなんと・・・!

当センターのカウンセリングでは、お子さんの性格によって対応のアドバイスをかえていますので、ケース紹介の中での対応の例をそのまま実行して頂いただけでは、うまく解決に向かうとは限りませんが、とても具体的に、お子さんがどのように回復していくかを説明していますので、親御さんにはどのようにお子さんが変わっていくのか、イメージを掴んでいただけたのではないかと思います。

◇過集中という言葉をご存知ですか?

                    

Q&Aでは、沢山の質問をいただきました。
なかでも多かったのが、ひきこもりのお子さんがゲームをなかなか辞めないのをどうしたら良いでしょうか?との質問です。

過集中という言葉をおっしゃる親御さんがおられました。
過集中(かしゅうちゅう)とは、特定の活動や対象に非常に熱中し、それに時間やエネルギーを過剰に費やす状態を指す場合に使用される言葉です。

確かに、親御さんからすれば、ゲームなどに過集中しているお子さんの姿をみて、学校や部活動、友達と遊ぶ時間を犠牲にしてしまっているのではないか?健康面や社会的スキルの発達に悪影響をおよぼすのではないか?と心配に思われるかもしれません。

親子でゲームの時間をきめたり、ルールを作りをしたとしても、お子さんは約束を忘れて没頭してしまうことが多く、なかなか思うようにはいかないどころか、「時間になったら止めると約束したじゃないか」、「嫌だ、もっとゲームをしたいんだ」などと喧嘩になり、関係をこじらせてしまう場合もあり、お互いの信頼回復に時間がかかってしまいます。
だったらどうすればいいのでしょうか?

「肩が痛くなっても続ける、目がしょぼしょぼしてもまだやる・・・、この頑張り、このエネルギーはすごくないですか?」と、所長で医師の福田はいいます。

「このエネルギーを利用できる方法があったら、こんなに素晴らしい治療法はないとおもいます。このエネルギーを他にも生きるように伸ばすのです。
コントロールの難しいエネルギーなので、親御さんがやり切ると覚悟して望まないと大成功は難しいのですが、成功すれば、ゲーム以外のことにも関心が広がり、興味が広がり、そうなるとゲームに振り回されることがぐんぐん縮小され、生きることに意欲ができます。」とのことでした。

◇人気のQ&Aのコーナーです

                          

他にも、沢山のご質問をいただきました。一部を紹介いたします。

  • ドアを閉めて閉じこもっているお子さんに、お母さんは声をかけたくて声をかけていますが不快そうな態度をとってくるのです。その行為は続けていてもいいですか?
  • 子どもは勉強とは別のことを学びたいといっています。その点についてはとても過集中しています。高校に在籍しているので学校に行って欲しいと思うのですが、子供は別の勉強を優先するんです、どうすればいいでしょうか?
  • 夜に集中して何かをすることが多く、生活リズムがむちゃくちゃです。気になってこうするべきだと言ってしまいます。そういうのはほっておいたほうがいいのでしょうか?
  • つい将来のことを考えて、子どもが不安になることを言ってしまうんです。

所長の福田は、親御さんの質問にひとつひとつ丁寧に答えました。

お越しいただいた親御さんのアンケートには、
『二つの事例どちらも共感すること、参考になることがありました。』
『Q&Aでは、ざっくばらんに話しやすいようにきいていただけてありがたいです』
と書かれてありました。

もし、同じような内容でお困りの親御さんがいらっしゃいましたら、是非とも次回の説明会にお越しいただき、質問して頂けたらと思います。

◇当センターのカウンセリングの特徴

                                  

今回の勉強会でも、親御さんから多くお聞きしたのが、「相談先では、見守りましょうと言われましたと」いう言葉でした。

見守りましょうとは言われたものの、自室にひきこもり、ゲームなどに没頭するお子さんを横目で見ながら、(この子は将来一体どうなるんだろう・・・)と親御さんも不安に思われることでしょう。

当センターのカウンセリングは、ひきこもりなど、行き詰まっているお子さんに対して、「どのような対応をすれば我が子が困難から抜け出し、伸びていけるだろうか?」と奮闘される親御さんに、カウンセラーが細かく対応のアドバイスしながら親御さんを解決の出口まで道案内するというイメージを持っていただけたら良いかと思います。

お子さんのエネルギーをぐんと伸ばすために、是非とも一緒に頑張っていただけたらと思いました。

当センターひきこもりのページへ
https://www.yodoyabashift.com/symptom/withdrawal/
当センター勉強会レポートのページへ
https://www.yodoyabashift.com/report/

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2023.05.25  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》戸塚光子

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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