子どもの癇癪 親御さんの心を軽くするための意見交換会 体験レポート

更新日:2026.01.30
子どもの癇癪 親御さんの心を軽くするための意見交換会 体験レポート

淀屋橋心理療法センターでは臨床心理士・福田俊介と精神科医・福田俊一とともに、ゲーム依存症、リストカット、癇癪などお子さんのさまざまな症状について親御さんと学ぶ会を定期的に行っております。

今回は2025年12月16日に癇癪のお子さんに悩まれている親御さん向けの会を行いました。その名もズバリ、「もう限界 逃げ出したいくらいの子どもの癇癪 親御さんの心を軽くするための意見交換会」。

臨床心理士・福田俊介によるカウンセリングによって癇癪の症状が治まった事例紹介や、精神科医・福田俊一が伝えるちょっとだけ“クセ”のある子どもとの親の向き合い方、親御さんの疑問にお答えするQ&Aコーナーを通して解決の糸口を親御さんと一緒に考えていきます。

◆ 講師プロフィール ◆

所長・医師

福田俊一(ふくだ しゅんいち)

大阪大学医学部卒。 大阪大学精神神経科、大阪府立病院神経科にて精神医療に取り組む。 米国フィラデルフィア・チャイルド・ガイダンス・クリニック(P.C.G.C.)にて家族療法をS.ミニューチンに師事。 住友病院心療内科、大阪厚生年金病院神経科、大阪市立小児保健センター精神科に勤務。 厚生省・神経性食思不振症調査研究班メンバー(1984~1986年) 大阪大学医学部非常勤講師(2013年)

カウンセラー

福田俊介(ふくだ しゅんすけ)

臨床心理士・公認心理師(国家資格) オレゴン大学卒業(University of Oregon Bachelor of Science) 自動車関連会社勤務後、兵庫教育大学大学院 学校教育研究科 人間発達専攻 臨床心理学コース卒業 不登校過食症リストカット で高い治療成績を上げています。
大阪府公立学校スクールカウンセラー

癇癪もちのお子さんがいる親御さんの心境

癇癪もちのお子さんがいる親御さんの心境:カウンセリング(子どもの癇癪)

10時30分から癇癪の意見交換会がスタートしました。
まずは臨床心理士・福田俊介と親御さんみんなで自己紹介からスタート。
今、まさにお子さんの癇癪に悩まれている親御さんの心境とはどういったものなのでしょうか。

  • 疲れすぎて動けない。
  • (相談先などを)調べる気力もなかった。
  • 限界まで来た。
  • もう崩壊寸前。

親御さんの気力を奪うほどのお子さんの癇癪。
「私も同じ状況だ!」と共感された読者の方がもしいらっしゃったら、
一人で抱え込んでは危険です。
当センターをはじめ、癇癪を解決できる専門機関があることを忘れないでくださいね。

▼ 淀屋橋心理療法センター 癇癪に関する記事はコチラ

お母さんをノックアウトしてしまうほどの癇癪(かんしゃく)
子どもの癇癪(かんしゃく)

癇癪が起きるのは学校? それとも家?

癇癪が起きるのは学校? それとも家?:カウンセリング(子どもの癇癪)

自己紹介をして雰囲気が少し和らいだところで、臨床心理士・福田俊介によるスライドショーを使った事例紹介へと移ります。

ここではあまり詳しく書けませんが、当センターがカウンセリングを通して実際に解決した事例なので、親子の会話、やりとりが非常に生々しいのが特徴です。

今回は

  • 学校で癇癪が激しい子
  • 家で癇癪が激しい子

2つのケースを紹介しました。

学校で癇癪が激しい子
家では優等生。いろいろとお手伝いをしてくれる優しい子。でも、学校では暴れる。先生や生徒から白い目で見られている(と親御さんは思っている)。

家で癇癪が激しい子
学校では物静かなのに家では癇癪が激しい子。担任の先生に子どもの癇癪の相談をしても「え? 本当ですか?」と薄い反応が返ってくるだけ。

事例を紹介していくなかで、親御さんたちが「わかる!!」と強く反応した癇癪の子の特徴がありました。それは…

今すぐがいい!今じゃなきゃイヤ!:カウンセリング(子どもの癇癪)

こんなシーンに出くわしたとき、「ワガママな子だなぁ」で終わってしまう人は多いかもしれません。
しかし、臨床心理士・福田俊介の捉え方は違います。

臨床心理士:福田俊介

自分のタイミングで物事を進めたい子なんでしょうね。

癇癪がある子は、こちらが発した言葉を「命令された」「強制されている」と感じてしまうことがあります。

例えば、2 階にいる子へ「ごはんができたよ」と知らせるとき。

×「ごはんやで。降りてきて」…強制されているように感じる
〇「ごはん、できてるよ」…自分のタイミングでダイニングへ行ける

たかがひと言、されどひと言…。
“言葉”は非常に繊細で奥深いものですね。

癇癪が激しい子は躾なければいけない?

癇癪が激しい子は躾なければいけない?:カウンセリング(子どもの癇癪)

事例紹介のなかでもうひとつ話題となったのが、
癇癪もちの子に「ワガママを言ってはいけない」、「そんな言葉遣いをしてはいけない」といった一般的な躾はどうしたらよいのか。

「世の中に出回っている教育本のノウハウは、“とても激しい”癇癪もちの子には通用しないことも多々あります。通用していたらここに来ていませんよね!?」

と臨床心理士・福田俊介。
そして、それに激しく同意する親御さん。

この瞬間、ヘドバンが巻き起こるライブ会場のような一体感に包まれた淀屋橋心理療法センター:カウンセリング(子どもの癇癪)

※この瞬間、ヘドバンが巻き起こるライブ会場のような一体感に包まれた淀屋橋心理療法センター

では、癇癪がある子に躾はどうしたら…?

臨床心理士・福田俊介はここでさらに一言。

「例えば“熱がある子に勉強をしなさい”といっても無理ですよね。
つまり、癇癪を治すことが優先事項。躾は癇癪が治ったあとから考えてもいいと思います」

もし、癇癪と躾についてもっと詳しく知りたい場合は、下記の記事を参考にしてみてくださいね。

▼淀屋橋心理療法センター 癇癪と躾に関する記事はコチラ

かんしゃく治療と子どものしつけ:激しい癇癪を解決するために必要なこととは?

癇癪と発達障害の関係性とは。精神科医・福田俊一の考え方

癇癪と発達障害の関係性とは。精神科医・福田俊一の考え方:カウンセリング(子どもの癇癪)

事例紹介が終わった後は精神科医・福田俊一のお話です。
今回の話のテーマは「ちょっとクセのある子どもたち」。

近年、発達障害であるADHD(注意欠陥多動性症)やASD(自閉症スペクトラム症)などの言葉が広く浸透してきました。
当センターが開催する勉強会でも「発達障害との因果関係はあるのか?」という質問がよく見受けられます。

「発達障害だから癇癪が起きるのか」
「発達障害と診断されたわけじゃないが、癇癪と関係があるのか」

癇癪に必ずしも発達障害が関係しているとは限りません。しかし、ASDやADHDの特徴と癇癪のきっかけが絡み合っているケースも存在するため、完全に関係ないとは言い切れないとのこと。

ですから、専門家の判断が重要となってくるのですが、精神科医・福田俊一は「ADHD、ASDだから…」と考えすぎるのは、その子自身の本質を見極めることからむしろ遠ざかるのではないか、と自身の考えを語りました。

精神科医師:福田俊一

今のお子さんの状況をいくら細かく分析したとしても 「その子の未来はこうなりますよ!」といったような確 証は残念ながら得ることはできません。

お子さんのなかには、成⻑してずいぶん変わる子もいます。
お子さんがどのように成⻑していくかは実際に試してみないとわからないことも多いのです。

我が子を知るために「発達障害」という名のフィルターをはずしてみる

癇癪と発達障害の関係性とは。精神科医・福田俊一の考え方:カウンセリング(子どもの癇癪)

我が子がADHDやASDなどの発達障害に当てはまったとしても、そもそも人によって性格・気質は異なるわけで、「こうしたらお困りごとは解決します!」、「こう言ったら大丈夫です!」といった、万人に通用する魔法のような技や言葉は存在しません。

また、子どもは日々成長し、ときには親が驚くような変化を見せることもありますよね。

例えば、引っ込み思案で一人遊びが好きだったような子が野球に興味を持ち、地元の少年野球に所属したらグラウンドに響き渡るぐらい大きな声が出せるほど活発になった! などなど。

引っ込み思案で一人遊びが好きだったような子が野球に興味を持ち、地元の少年野球に所属したらグラウンドに響き渡るぐらい大きな声が出せるほど活発に:カウンセリング(子どもの癇癪)

「発達障害」という言葉に囚われすぎては灯台下暗し。

精神科医・福田俊一は「我が子はちょっとクセのある子どもなんだ」と視点を変え、我が子を“よく知ること”の大切さを親御さんに伝授しました。

▼淀屋橋心理療法センター 発達障害と癇癪に関する記事はコチラ

子どもの癇癪(かんしゃく)とは?癇癪の原因と効果的な対応発達障害との関係性は?相談先一覧紹介
発達障害

癇癪に関する疑問を臨床心理士・精神科医が回答! Q&Aコーナー

癇癪に関する疑問を臨床心理士・精神科医が回答! Q&Aコーナー:カウンセリング(子どもの癇癪)

当センターの治療説明会では、臨床心理士・福田俊介と精神科医・福田俊一によるQ&Aコーナーを設けています。親御さんたちから出た質問を一部ご紹介したいと思います。

Q3. 癇癪があるわが子。口うるさく言うと癇癪が悪化するので、なるべく放任することに。でも、癇癪は収まらず・・・。放任したのにうまくいかないのはなぜ?

精神科医師:福田俊一

A. 放任することで親御さんとお子さんが衝突する回数を減らすことはできたかもしれません。
しかし、“放任しただけ”では癇癪を治すことはできません。
「見守るだけ」でなく、「その子を伸ばす」という考え方が大切です。
当センターでは、親子の会話を通してお子さんを伸ばしていきます。お子さんの精神的な成⻑こそが癇癪を治すカギとなります。

そのほか、

  • 子どもと向き合っているうちにヒートアップしてしまう
  • ほかの兄弟たちにはどう接するのがベスト?

などさまざまな質問があがりました。
その答えが気になる方は、ぜひ次回の治療説明会・意見交換会(開催時期未定)に参加してみてくださいね。

癇癪の意見交換会を終えて。参加者の感想は…

癇癪の意見交換会を終えて。参加者の感想は...:カウンセリング(子どもの癇癪)

こうして約2時間の治療説明会が終了しました。
参加してくださった親御さんはそれぞれどのような感想お持ちになられたのでしょうか? 一部をご紹介させていただきます。

ケーススタディがとてもわかりやすくて、イメージが持てました。特性のある子どものことをよく理解してくださっていて安心感が持てました。悩みましたが、来てよかったです。:カウンセリング(子どもの癇癪)

癇癪を治すカギは「子どもの精神的な成長」

癇癪を治すカギは「子どもの精神的な成長」:カウンセリング(子どもの癇癪)

お子さんの激しい癇癪は待ったなしで親御さんに降りかかってきます。
冒頭にも書いた通り、意見交換会が始まった際に親御さんから聞こえてきたのは「疲れすぎて動けない」、「気力がない」、「限界」という声でした。

「親御さんの心を軽くするための意見交換会」という名前の通り、この会を通して親御さんの心が少しでも軽くなったのであれば、大変うれしく思います。

Q&A紹介文の精神科医・福田俊一の回答にもありましたが、癇癪を治すうえで欠かせないのが“お子さん本人の精神的な成長”
「なんとなく意味はわかるけど…精神的な成長って?」とモヤモヤしている方がいらっしゃったら、当センターで解決した癇癪事例の動画がYoutubeにアップされています。癇癪もちのお子さんの変化がわかりやすく紹介されているのでぜひ一度ご覧くださいね。

淀屋橋心理療法センターの治療説明会
月2回、定期開催(その時々で取り上げる疾患は変わります)しております。

「いきなりカウンセリングでは不安な方」や、当センターが「どんな雰囲気か知りたい」といった場合も大歓迎です!少しでも気になる説明会がございましたら、ぜひ一度お越しください。

▶ 最新の治療説明会日程はこちらをご覧ください。

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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