癇癪(かんしゃく)持ちの子どもは、将来生きるのが大変か

癇癪(かんしゃく)持ちの子どもは、将来生きるのが大変か

癇癪(かんしゃく)について
様々な不安を抱えているお父さん、お母さん

*なかなか治らない子どものかんしゃく
*激しいかんしゃくをもった子どもの将来

「かんしゃくは変わらない、治らない」
そう思っている方も多いのではないでしょうか。

専門家からも、そのような意見を聞くことがあるかもしれません。

確かに、かんしゃくを起こしやすい気質はなかなか変わらないと思います。
しかし、かんしゃくを上手く乗りこなせるように成長することは、難しくありません。

すなわち、かんしゃく持ちのお子さんが、落ち着く方法はあるのです。

それはなにか「魔法の言葉がけ」で変わるようなものではありませんし、
かんしゃくを無理やり抑え込もうとすることでもありません。

むしろ、かんしゃくを起こすお子さんの心や行動を受け入れ、
栄養・水・お日様をたっぷり与えるようにお子さんの心を育てることによって、
お子さんの良い持ち味をグーーン!と大きく伸ばすのです。

そうする事により、お子さんのかんしゃくを大きく和らげることができるのです。

お子さんの性格も、かんしゃくの度合いや理由も、一人ひとり違います。
その子に適した接し方を探り出し、コツコツ粘り強い対応をすることが大切で、
親御さんが、お子さんに対してピッタリ合った関りかたが出来るようになると、
普通数か月で激しいかんしゃくは治まっていくでしょう。

先ほどもお伝えしましたように、かんしゃくを起こしやすい気質は変わらないと思いますが、
かんしゃくを起こしたくなる衝動の波をうまく乗りこなせるように成長することができるのです。

「かつて、親御さんをノックアウトしてしまうほどかんしゃくがひどく、自分自身も生きにくいと感じていたお子さんが、それを乗り越えて、どっしり太い大木のような心になっていく」

その経験は、将来お子さんが成長し、学校生活や社会生活を送るようになる上で、とても役に立つものとなるはずです。

今日、世の中の変化はめまぐるしく、日々新しい何かに追いかけられていると感じるかたも多いと思います。
複雑化される情報や様々な人間関係などで、お子さん(もちろん親御さんも)の心は常に刺激されているような状態にもなりかねません。

そんなとき、かんしゃくを乗り越えた という経験があるお子さんは、とても強いのです。

ですから、あなたのお子さんがかんしゃくをもっていることを悲観的に思うことは少しもありません。

かんしゃくもちのお子さんが、その経験を乗り越え成長できる機会があるということは、むしろ大きなチャンスなのです。

※知的能力障害につきましてはケースバイケースですので、ご相談ください。

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【動画】お母さんをノックアウトしてしまう程の癇癪(かんしゃく)

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2021.07.16  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》湯浅愛美

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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