中学生高校生のリストカット(自傷行為)治療 救いと問題点

リストカット(自傷行為)の相談が増えてきました。中学生高校生の親御さんからの相談が多いのですが、成人の方の場合は本人自身からの相談もあります。

リストカット(自傷行為)の治療の問題点は、本人さんはリストカット(自傷行為)を『自分の救い』だと考えておられる場合が多い事です。「自分はリストカット(自傷行為)を止めるつもりはない」という本人さんの考えを、すぐに変える事はできないでしょう。しかし本人さんや親御さんとのカウンセリングを通じて、リストカット(自傷行為)をする必要のない状況に変えていく事は、しばしばできるのです。淀屋橋心理療法センターの治療は、それを狙っていきます。

2014.10.07  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》福田俊一

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

シリーズ記事

2014.10.07

1.中学生高校生のリストカット(自傷行為)治療 救いと問題点

リストカット(自傷行為)の相談が増えてきました。中学生高校生の親御さんからの相談が多いのですが、成人の方の場合は本人自身からの相談もあります。 リストカット(自傷行為)の治療の問題点は、本人さんはリストカット(自傷行為) […]

関連記事

2011.12.02

2.母親の対応で、幸香のリストカットを回避できた!その秘訣はどこに?

高校一年、幸香のリストカットのケースです。文化祭の出し物をめぐって対立する生徒たち。幸香は一生懸命取り組んだ課題をリーダーにけなされ、言い争った末リストカットをしました。 文化祭の衣装デザインをけなされてリストカットを […]

3.「明るい自分演じるの、めちゃしんどい」と気がついた(真希17才 高2)

きのうの夜、またはさみで手首を傷つけて 「なんで切るの、なんでこんなことするの?」と、母親は涙ぐみながら真希に聞きました。パニック状態の母親にくらべると、真希はしらっとした感じです。「なんもそんなに深く切ってへんやん。大 […]

2.手首を切るという行為の裏には山のような問題が

子どもの弱い面が家族の援助でどこまで成長できるかが鍵 子どものリストカット(自傷行為)に親は驚かされる。「深く切れてしまったらどうしよう。また切ったらどうしよう」と、不安と心配が先立ち、どうしても腫れ物にさわる対応になる […]

記事一覧へ