うつ病・摂食障害などを「薬を使わずに治す」カウンセリング|治療の選択肢について

更新日:2025.08.01
うつ病・摂食障害などを「薬を使わずに治す」カウンセリング|治療の選択肢について

薬を使わない治療をしていると聞いたのですが」

淀屋橋心理療法センターでは、このような電話のお問い合わせが多くあります。現在、うつ病・摂食障害などの治療では、抗うつ剤や睡眠薬などの薬を用いることが一般的です。
しかし最近は、「できれば薬を使わないで病気を治したい」と考える方が増えてきています。
そして、そのような選択肢を持てるということが、世間でも広まりつつあるのではないでしょうか。淀屋橋心理療法センターがどのようにして、薬を使わず治療しているかについてご説明します。 

精神科医が薬を使わずうつ病・摂食障害などのカウンセリング治療を続けて42年

精神科医が薬を使わずうつ病・摂食障害などのカウンセリング治療を続けて42年

家族療法をベースに、摂食障害やうつ病向けに開発した薬を使わない治療法は、淀屋橋心理療法センターの所長である医師・福田俊一が、研究・開発した治療法です。当センター独自の家族療法は、それぞれのお子さんに合ったやり方を導き出すため、誰でも同じマニュアルがあるわけではなく、とてもデリケートなものです。
そのため、この治療法がどなたにでも当てはまる訳ではなく、中には、治療を薬に頼らざるを得ない方もいらっしゃるでしょう。
お子さんの治療には薬が必要かどうかをしっかり見分ける必要があります。
当センターの治療法で、効果が上がる見込みがあるか、ぜひご相談ください。
薬を使わないことが可能かどうかも含め、的確な判断をさせていただきます。薬を使わない治療に変えたことで、心身ともに楽になられた方がたくさんいらっしゃいます。

薬を使わない治療を希望する方々の理由

薬を使わない治療を希望する方々の理由

「薬を使わないで病気を治したい」と考えているご家族(またはご本人)のお話を精神科医が聞くと、そこにはさまざまな理由があります。

  • 薬を服用している時に頭がぼーっとしてしまい本来の力が発揮できない
  • 薬の服用に後ろめたさを感じている
  • 子どもに薬を服用することに抵抗を感じる
  • 妊娠を希望している、または授乳中により薬を服用したくない

なかには薬を飲むたびに、「自分は病気だ」、「治っていない」と自己否定の気持ちが湧いてくる方もいらっしゃるようです。 

薬を使わない治療のメリット【淀屋橋心理療法センター】

薬を使わない治療のメリット【淀屋橋心理療法センター】

薬を使わない治療は、先ほどの項目で述べたような心配事をなくすことができるという点では、ご家族やご本人にとって、とても良いところであると思います。
しかし、心配事をなくしたからといって、本来の目的である「病気の完治」が達成できなければ意味がありません。
淀屋橋心理療法センターが何よりお伝えしたい「薬を使わない治療の本当のメリット」は、下記のようなことです。 

治り方がきれい

薬を使った治療の場合、完璧に治すことはなかなか難しい場合が多いです。
症状が以前より改善した、マシにはなった、ということはあっても、「スッキリと治った!」というまでにはいかない人もたくさんいます。

それは、人の心には薬の力では解決できない部分が山ほどあるからです。

淀屋橋心理療法センターでは、薬の力では解決できない部分の解決の糸口を探し出し、粘り強く働きかけ、病気の克服に繋げることを得意としております。 

治り方がきれい

再発を恐れなくなる

「薬で治る」というのは「自分の生き方を見つけて治る」とは大きな違いがあります。
薬で治ることは、心も体も楽にはなりますが、どうしても「薬に助けてもらった」という気持ちがぬぐえません。

薬を使わない治療で病気を克服することは、ご本人の 「生きるコツを自分で見つけて治した」 という意識を強くするため、自信につながりやすく、また、ご本人自身が治し方を十分に理解するため、再発を恐れなくなります。

再発を恐れなくなる

ご本人の自信がつく

単に病気が治ったという意識だけではなく、 「自信がついた」、「たくましくなった」などという意識が持てるようになります。すると、今後新たな問題に直面した際、自力で解決する力を発揮することができるのです。

ご本人の自信がつく

ご本人に治療の意欲がなくても治すことができる

ご本人のなかには、「今はカウンセリングに通いたくない」、「治したい!という積極的な意欲が湧かない」という方もおられるでしょう。
そのようなご本人の思いとは関係なく、 ご家族の協力によって治療を進めることができます。
ご本人が病気の意識を感じずに、いつの間にか治ってしまっていた、というような治療が可能です。  

ご本人に治療の意欲がなくても治すことができる

認知療法、認知行動療法ではたどり着けないところまで

現在、認知療法や認知行動療法という治療法は、かなり広く使われるようになりました。
とても有効な治療法です。しかし、これらの治療を成功させるには、ご本人の「頑張る」という意思や気づき、真剣に取り組む姿勢が不可欠となります。
ご本人にこのような力が湧いていない場合は大変難しいことでしょう。
淀屋橋心理療法センターの治療では、ご本人の中に眠っている力を引き出すところから始めます。認知療法や認知行動療法では十分な成果が得られなかった方でも、イキイキと自力で立ち上がることができるようパワーアップすることが可能です。

薬を使わない治療の難しいところ【淀屋橋心理療法センター】

薬を使わない治療の難しいところ【淀屋橋心理療法センター】

薬を使わない治療が、残念ながらすべての方にとって良いものというわけではありません。
薬に頼らないことで、その分どうしても人の力が数倍必要になってしまうのです。
ここでは、薬を使わない治療の難しい点(デメリット)についてもご紹介いたします。

診察(カウンセリング)の時間が長い

淀屋橋心理療法センターでは、カウンセラーが親御さんの話しをしっかり聞き、じっくりカウンセリングを行うため、通常より診察時間が長くかかります。(1時間〜1時間半程)
その分、その方の性格を分析したり、行動や言動から見えてくる正確なアドバイスをお伝えしております。

親御さん(配偶者)の積極的な参加が必要不可欠

親御さん(配偶者)の協力が必要となるため、ご本人おひとりでの治療ができません。
親御さん(配偶者)に毎回カウンセリングに出席してもらう必要があります。 また、「なんとしてでも治してあげたい」というご家族のしっかりとした強い気持ちが、治療の効果に大きく関わってきます。カウンセリングを続けていく中で、時にはお気持ちが保てないこともあるでしょう。そのような時こそ、カウンセラーにご相談いただけますと、親御さん(配偶者)と一緒に現状を分析し、その時、その方にあったアドバイスを差し上げることができます。お気軽にご相談ください。 

親御さん(配偶者)に課題が出る

治療に協力してもらう際、カウンセラーから親御さん(配偶者)に、毎回課題を出させていただいております。 難しいものではありませんが、慣れるまで少し親御さん(配偶者)の方には頑張っていただく必要があります。コツをつかむと、課題に取り組む時間も短くなってきます。カウンセラーが丁寧にアドバイスいたしますのでご安心ください。

手応えを感じるまでに数カ月要する

カウンセリング治療では、薬を服用した時のような即効性が得られないため、ご本人にとっても、親御さんにとっても、手応えが感じられるまでの期間が少し長いと感じられることがあります。最初の手応えが表れるまでにはだいたい3カ月ほどかかるため、初めのうちは大変だったと おっしゃる親御さんもおられます。 
当センターの精神科医・福田俊一いわく、「最初の3カ月は親御さんにとって先が見えずに苦しいこともありますが、熟練したカウンセラーがしっかりと道筋を示しながら援助していきますのでご安心ください。お子さんの何気ない日常の行動や言動から見える小さな変化を、問題解決に繋げる大きな変化へと導いていきます。」 

家族療法カウンセリング『全く薬を使わない治療について』精神科医・福田俊一

家族療法カウンセリングご本人の来所は不要「その理由をお答えします」

  • 0:00 家族療法カウンセリング 全く薬を使わない治療「その理由をお答えします」
  • 0:13 薬を使わない家族療法カウンセリングとはどんな治療ですか?
  • 1:43 薬を使わない治療でも簡単に治るのですか?
  • 2:29 薬を使わないのは、薬が良くないものだからですか?
  • 3:25 薬を使わない治療には、どんなメリットがありますか?
  • 4:07 お子さんのことで悩んでいる親御さんへのメッセージ

薬を使わない治療で『効果を感じる』3カ月とは?

親御さんからのご質問で多くいただくのは、
どのくらいで治りますか?というものです。
薬を使わない治療だと、目に見える劇的な変化をすぐに感じにくいため、不安になる親御さん・ご本人さんも多いでしょう。

どのくらいで治るかは、お子さんの症状の程度や、家庭環境、
症状が出て治療を始めるまでの期間など、さまざまな要因で異なってくるため、
「このくらいで治ります」というはっきりとした返事を差し上げることは
とても難しいです。

しかし、どのくらいで治療の効果が表れ始めるか?
どのくらいでお子さんの変化がみられるか?
ということに関してはお答えすることが可能です。

当センターで治療をしている方の多くはだいたい3カ月ほどで、小さな変化が
表れ始めます。その変化は、親御さんが気づくか気づかないかの小さな変化から
始まるものですが、私たち専門家は、この小さな変化を見逃しません。
そして、この小さな変化をもとにして、更なるアプローチ方法を生み出し、
大きな変化に変えていきます。
この小さな変化の時期に、お子さんにしっかりした根をはれるような力を付けることで、
根本的な解決を目指していくのです。

※ 3カ月という期間は目安であり、症状の程度によってはそれより早く効果があらわれる方もいらっしゃいます。

「カウンセリングを始める前に」カウンセラーが着目すること

淀屋橋心理療法センター独自の薬を使わない治療 は、とてもデリケートなものです。
そのため、治療を始める前にカウンセラーは下記のことについて着目します。

・ ご本人の症状を詳しくお聞きし、理解する
・ 家族環境を詳しくお聞きし、理解する
・ ご本人の中に眠る潜在力はどの程度あるか
・家族の力はどの程度あるかを慎重に分析する

その上で、「治る見込みが十分にある」と判断したケースのみ、治療をお引き受けしております。ですので、見込みが立たないままやみくもに治療を進めていくというようなことはしておりません。本気で治したいと考えておられるご本人やご家族の方の、限りある貴重な時間を無駄にしないためにも、当センターでは下記のような初期の判断も大切に考えております。

・薬を使わなくても治せる力、治せる環境があるか?

・薬を使わなければならない状況であるか?

薬を使わないで治す方法も知ってほしい【カウンセリング治療】

薬を使わないで治す方法も知ってほしい【カウンセリング治療】

薬を使うこと・薬を使わないこと による長所、短所はそれぞれあります。

薬の服用を全て否定するつもりは全くありません。
眠れない時や不安な時、薬は即効性があり、とても役に立つでしょう。
このホームページをご覧になっている親御さん、またはご本人は、
今ある困難をどう乗り越えていきたいかを真剣に向き合い、考えていることと思います。
その選択肢の一つとして、カウンセリング治療で「薬を使わないで治す」ことができる可能性が大いにあるということを、知っていただければ幸いです。

全く薬を使わない治療ーカウンセリングー
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記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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