<リストカット治療説明会を開催しました>

<リストカット治療説明会を開催しました>

〜(初)リストカット治療説明会 リストカットする子どもの共通点は?〜

2022年2月22日(火)に「リストカット治療説明会」を開催いたしました。当日は2が6つも並ぶ日だったので、巷では“スーパー猫の日”だといって盛り上がっていましたね。ちなみに次は100年後だそうです。

さて、当センター主催の「リストカット治療説明会」は初の試みでしたので、どうなるだろうとドキドキしていましたが、お子さんのリストカットに悩むお母さん、お父さんが参加して下さいました。本当にありがとうございました。

コタツ猫

<リストカットを受け入れる病院は少ない?>

説明会のなかで、親御さんから「リストカットを受け入れてくれる病院が本当になくて・・・」というお話を伺いました。確かにインターネットで調べてみると、傷跡修正を行っている形成外科のホームページはたくさん出てきましたが、心の治療やカウンセリングとなると少ない印象がありました。当センター所長で医師の福田俊一からも「心の専門家のなかにもリストカットを恐れていたり、できれば診たくないという人もいます」と話がありました。

雪だるま  

なぜリストカットは敬遠されてしまうのでしょうか?その理由として、やはり自傷行為という深刻さに圧倒され、周囲が落ち着いた対応をすることが難しいというのが一つあります。自殺してしまうのではないか、何かあったらどうしようという考えから、カウンセラーが本人に「リストカットする子は休学しなければならないよ」「もうリストカットしないと約束してね」と伝えるなど、リストカットを恐れすぎるために必要以上の対応をしてしまう。反対に「リストカットには厳しく接したらいいんだ。リストカットはそのうち治るんだから大したことない」というように、リストカットを過小評価した対応をとって、向き合おうとしない。このように専門家でさえ、リストカットを理解する上で判断に迷ってしまい、冷静さに欠けた極端な対応をとってしまう場合があります。

シクラメン

また、リストカットの原因にまつわる説が様々あったことも、その判断に迷う一因でしょう。(精神疾患説、かまってほしいから説、流行りでやっている説、自殺願望説などなど)当センターでは長年の臨床経験から、それらとは違う観点からリストカットの姿を捉えることが出来るようになりましたが、糸口を見つけるまでは、解決の難しさを感じていました。

※リストカット(自傷行為)は近年まで、境界性パーソナリティー障害の症状であるとか、自殺願望の兆候であるとか考えられてきましたが、現在では自殺行為とはちがうものであると考えられています。しかし、実際に自殺に至ってしまうケースがあるのも事実です。冷静かつ丁寧な対応が求められます。

<リストカットする子の共通点は?>

 

説明会で所長の福田俊一からは「リストカットする子には“頑張り屋さん”が多いです」と話がありました。そして話は「しかし本人は、自分が頑張っているとは思っていないのです」と続きました。だからブレーキが利かず、とことん頑張ってしまい、しんどくなる。ここでは多くの親御さんがお子さんの姿と重ねて、何度も頷かれている様子が印象的でした。

でも、頑張らないようにと本人を説得するのはとても難しいことです。なぜなら、本人は自分が頑張っていると思っていないのですから。では、どう治療していくのか。その方向性について詳しくお伝えしました。

(読んでくださっている親御さんの中には、家では子どものルーズな姿しか見たことがない、本人が頑張り屋さんだとは到底思えないという方もいらっしゃるでしょう。実は、家以外で自分のキャパシティを超えて頑張っていても、それを上手に隠していて、親御さんには見えないということも多いのです)

ペンギン

<家族の対応によって解決した具体的なケース紹介>

 

臨床心理士の福田俊介からは、家族の対応によって、本人のリストカットが解決したケースを紹介しました。 学校を休みがちで、リストカット・過呼吸があるが、親に甘えたり相談してこない女子中学生 このケースでは当センターに来られたのはお母さんだけで、本人は一度もカウンセリングを受けることないまま、リストカットが解決できています。カウンセラーがお母さんに具体的なアドバイスを伝え、それをご家庭で実践していただく。その様子を具体的にお伝えしました。

ケース紹介のなかでは、参加された親御さんにいくつか質問もさせていただきました。説明会という形ではありますが、こちらから内容を伝えるだけの一方通行のスタイルではなく、親御さんとカウンセラーがお互いに話せる場になるよう、雰囲気作りに心を配っています。

干し柿

<治まったと思っても、リストカットは繰り返される>

ケース紹介で印象的な言葉はいくつかありましたが、その中でも、本人の状態が良くなってきた頃に、カウンセラーがお母さんに伝えた言葉「またリストカットしますよ」には驚かれた方も多かったように思います。なぜ、カウンセラーはお母さんにそう伝えたのでしょうか?理由が知りたい方は、ぜひ勉強会にご参加ください。

水仙

<質問コーナー>

 勉強会の後半には、質問コーナーを設けております。お時間の許す限り、親御さん一人ひとりのご質問に丁寧にお答えしています。

「親が頑張る姿を見せるのは悪影響になっているのでしょうか?」 「娘が落ち込んでしまう時は、私の言葉がきっかけなのでしょうか?」 「長く続けてきた習い事を急に辞めると言い出して・・・」 「親が対応に気をつけたら、娘が明るくニコニコし始めたと思っていたのに、また部屋にカッターがあって・・・」 「娘は父親や兄弟には優しく接しているのに、母親である私にはきつく当たってくるのですが・・・」などなど

親御さんからはいくつもご質問いただきました。

ワンコ

<リストカット治療説明会 3月にも開催します!>

 

今回、初めてリストカット治療説明会を行いましたが、終了後の振り返りで「また近いうちに開催しよう」とスタッフの意見が揃いました。親御さんが参加できる機会を増やしていきたいという思いからです。

そして次回は3月18日(金)10:30~に決定いたしました。 お子さんのリストカットで悩まれている親御さん、どこに相談したらいいか分からず困っている親御さんに、ぜひ参加していただきたいと思っています。

リストカット治療説明会3月18日(金)10:30~12:30  お申し込みは こちら です

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記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

2022.03.16  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》池尾有希子

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