親がめいっている不登校

更新日:2019.04.17

不登校の相談に来られる親御さんの中に、ガックリと肩を落とされ、つかれきった感じで話される方がおられます。当然のことながら面接室にも重苦しい雰囲気がただよいます。しかしながら、一時間ほどカウンセラーがお話をうかがい、解決の見通しをお話しする段階になると、多くの親御さんに笑顔や気軽なムードが見受けられるようになります。「頑張れば見通しがひらけてくる」というお話に期待をもっていただいたのは確かですが、何よりこの「気軽さ」が不登校の解決には欠かせないのです。

親がめいった状態では子どもが近よりにくい上に、気まずいムードがいっそう子どもの気力(登校意欲)を奪ってしまいます。不登校の子にとって、家族を避けたり学校の話題を避けているうちは、なかなか登校の見通しが開けてきません。一方、家庭内に気軽なムードが漂いはじめると、家族の前に顔を出しやすくなって、親子の会話が増えてきます。気軽なムードで安心してしゃべっているうち、学校で味わったイヤな体験や再登校に際しての不安な気持ちがどんどん口をついて出てくるようになります。登校にまつわる様々な話題が出てくることで、イヤな思い出をトコトンしゃべって発散し、登校後の不安にも向き合う気持ちが出てきます。適切なアドバイスや周囲の人の協力が必要な場合もありますが、親子のムードがよくなって会話が弾むことで再登校できる場合もあるのです。

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

シリーズ記事

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