『健康な子ども』(2005年5月号)の特集記事をご紹介

さわやかな5月、そしてみんな心待ちにしているゴールデン・ウイークが近づいてまいりました。 さて、以前に掲載のお知らせと項目のみを書きましたが、きょうはその内容にふれたいと思います。

『健康な子ども』2005年5月号 【特集:事例で学ぶ「しぐさ」は子どもの心を映す鏡です】

***子どもの「しぐさ」には2種類あります*** (以下は掲載本文の要点のみ)

子どものしぐさには大きく2種類に分けられます。

意図的にだすしぐさ相手になにかを伝えたい、察してほしい、時に出すしぐさ。ここで取りあげている「反抗的な態度」とか「視線を合わそうとしない」がそれにあたります。

無意識にだすしぐさくせになっているので、子ども自身がその「しぐさ」には気がついていない場合がよくあります。ストレスが重なって辛さを感じているけれどしっかりとつかめない、言葉で表せないという葛藤状態です。もうこれ以上辛抱できないという「心の叫び」としての「しぐさ」と、とらえることができます。「目をパチパチさせる」のチックや、「髪をいじる」がエスカレートして「髪の毛を抜く」などは、その代表的な「しぐさ」です。

***事例紹介と、その解説・アドバイス編***

●事例1:反抗的な態度をとる

▼かくされているもの — 「言葉に出せない不満がたまっている。仲間はすれ、担任へのいらだちなど」 小学低学年にはよく見られます。高学年から中学生にかけての反抗的な態度は、自我の芽がのびて、・・・大人のすることにかなりきつい反抗的な態度をだしてきます。 ▼対応のポイント — 「やさしく、気持ちを聞いてあげる。叱った後の様子を見ておく」 ▼専門家からのアドバイス — 「言いたいことを言い、しっかりと受け止めてもらえる場所が必要」「うちの子は、今まで親に反抗もしたことのない良い子でした」ということはありませんか。・・・怒りや愚痴、不満、悲しみなどの負の感情を、言葉で親に伝える習慣が少なくなってきています。親はしっかりと聞き役になって受け止めてあげましょう。

●事例2:人と視線を合わそうとしない

▼かくされているもの — 「対人緊張と感受性の強さ、自意識過剰の気持ち」対人緊張の初期によくある状態です。子どものもっている細やかさや感受性の強さなどを、まわりがうまく扱ってやることがポイントです。 ▼対応のポイント — 「さりげない話題で、緊張をほぐす。緊張のなかみを言葉で話せるように」 ▼専門家からのアドバイス — 「根底に『自分に自信がない』、自分の持ち味がつかめていない」

●事例3:髪の毛をいじる

▼かくされているもの — 「ストレスがかかっている。安心感がほしい」 ▼対応のポイント — 「効果のある指をつかう遊び。握手して手のぬくもりを伝える」 ▼専門家からのアドバイス — 「ホッとできる時間が必要。ストレスのこじれがないかを確認」

●事例4:落ち着きがない

▼かくされているもの — 「ちょっとした不満や不安。好奇心が強い面がある」 ▼対応のポイント — 「いっしょに動き回ってみる。家庭での様子も把握する」 ▼専門家からのアドバイス — 「本来の姿が発揮されていない。不満や不安を言葉で表現させる」

●事例5:目をパチパチさせる

▼かくされているもの — 「言いたいことがあるのに、気づいていない。うまく言えない」 ▼対応のポイント — 「我慢していることはないだろうか、気持ちを聞き出す」 ▼専門家からのアドバイス — 「向き合ってじっくり話を聞く。リラックスさせる」

●事例6:友だちに乱暴する

▼かくされているもの — 「かまってほしい気持ちが強い。活発な面をプラスで見てほしい」 ▼対応のポイント — 「乱暴な行為に乗っていく。乱暴に代わるものを取り入れる」 ▼専門家からのアドバイス — 「キーワードは「認められる」と「理解」。生まれつきの性格もある」

●事例7:もじもじしている

▼かくされていること — 「言いたいことが詰まっている。あせりで、頭のなかがまっ白」 ▼対応のポイント — 「せかすのも一つの方法。オウム返しで話しやすくする」 ▼専門家からのアドバイス — 「長所が自分で自覚できるように、積極的な面を伸ばす」

●事例8:無表情

▼かくされているもの — 「感情を出してはいけないという気持ちが強い。いじめ、虐待は?」 ▼対応のポイント — 「プラスの気持ちで返す。表情が出る瞬間をさがす」 ▼専門家からのアドバイス — 「自分の本質を抑えていないか、生活全般をゆっくりと見直す」

●事例9:みょうにやせてきた

▼かくされているもの — 「『良い子でないとダメ』という意識。大人への気づかいでいっぱい」 ▼対応のポイント — 「まずは内科医の検診をすすめる。話題を『食べる、体重』につなげない」 ▼専門家からのアドバイス — 「表面はおだやか、内面は激しい性格。母親関係が与える影響が大きい」

健康な子ども。

全文を紹介したいのですが、かなりの量になりますので要点のみとなりました。「健康な子ども」は、養護の先生にむけて発売されている月刊誌です。詳しくお読みになりたい方は、本誌の編集室(075-221-0331)までお問い合わせください。

2019.04.17  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》福田俊一

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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