
旦那さんのうつ病、奥さん(妻)のうつ病はパートナー関係や家庭、また仕事に大きな影響を与えます。
「最近口数が少なくなってきた」
「笑わなくなってきた」
「感情が不安定でよく泣いたり、怒ったりしている」
など、身近なパートナーの変化にお気付きになり不安を抱えている方もいらっしゃると思います。
この記事では、旦那さん・奥さんそれぞれのうつ病の特徴や相談先、カウンセリング治療のポイントなどをお伝えします。本記事がパートナー(夫・妻)のうつ病やその症状に悩まれている方のお力に少しでもなれば幸いです。
旦那のうつ病
配偶者から見て夫である、旦那さんのうつ病の主なパターンを3つご紹介します。
仕事によるストレス
・昇進による責任の重圧
・職場環境の変化など
旦那さんのうつ症状・うつ病の要因で最も多いのが、お仕事に関することです。激務や職場の人間関係で疲れ、昇進によるストレス、また転職や部署替えなどによる環境の変化も大きなストレスになります。
ご本人も自身の体調の変化や気持ちのアップダウンに気づきにくく、不調を抱えたまま「妻や家族のために」と仕事を頑張り過ぎてしまう傾向にあります。
初期のうつ症状として、食欲不振や不眠、倦怠感、感情のコントロールが上手くできなくなることがあります。
男性の産後うつ・慣れない育児や家事
近年では企業で働く男性の40.5%が育児休業を取得しています。(出典:NHK)
それに伴って出産後、男性にも「産後うつ」と呼ばれるうつ状態が10%前後の割合で認められています。特に産後3〜6ヵ月頃に多く発症している傾向にあります。(出典:今西洋介氏「男性の産後うつと育児休業」より)
男性の産後うつの多くは、睡眠不足や慣れない育児や家事で行き詰まり、妻との対立や家族間のトラブルなどがあります。うつを発症する多くの男性の場合、仕事中心のライフスタイルから、育休で育児・家庭中心になり「妻が頑張っているから」と弱音を吐けず、また気軽に相談できない状況や環境にあります。
男性の産後うつも女性の産後うつ同様に、状態が悪化すると稀ですが、ご自分やお子さんを傷つけてしまう場合もあります。早めに行政や精神科医・カウンセラーなどにご相談されることをお勧めします。
退職後の喪失感と「退職後うつ」
退職を迎えると、仕事という大きな役割や肩書き、収入、人間関係を一度に失い、強い喪失感を抱きやすくなります。この心の空白が続くと、気分の落ち込みや意欲の低下、孤立感などが生じ、うつ病につながることがあります。
近年ではこうした状態を、一般的に「退職後うつ」と呼ぶことがあります。ただしこれは医学的な正式な診断名ではなく、退職をきっかけにうつ病や適応障害を発症するケースをわかりやすく表現した言葉です。
退職は“人生の一区切り”であると同時に、大きな心理的危機となることもあるため、家族や周囲のサポート、そして必要に応じた専門機関への相談が重要になります。妻のうつ病
配偶者から見て妻である、奥さんのうつ病の主なパターンを3つご紹介します。
仕事や家事のストレス
奥さんがうつ病を発症する大きな要因の一つが、仕事や家事による過剰なストレスです。現代の女性は、職場での責任を果たしながら、家事や子育ての多くを担うことが少なくありません。お仕事での長時間労働や家庭内での負担が積み重なると、心身が休まらず、疲労や無力感が強まり、うつ症状へとつながることがあります。
産後うつ・育児疲れによるうつ
産後うつは、産後数週間から数カ月以内に発症するケースが多く、産後1カ月以内の発病率が15.1%と言われています。(出典:精神神経科学会ジャーナルより)
出産後は、ホルモンバランスの急激な変化や育児中心になるため生じる生活リズムの変化、睡眠不足により心身のバランスが崩れやすくなります。とくに核家族化が進む現代では、産後に家事・育児をサポートしてくれる親族が近くにいない家庭も多く、奥さんが孤立感や孤独感が強まりやすい環境ともいえます。
他のうつ症状同様に、食欲不振、不眠、気分の落ち込みなどが現れます。産後うつの特徴として、「育児への意欲低下」や「赤ちゃんを可愛く思えない」、「育児に楽しみを見出せない」など、我が子への愛着が著しく低くなります。
産後うつや育児疲れによるうつは症状が悪化する場合、妻やお子さんの命も危険を伴う場合が少なくありません。うつの症状・状態が2週間以上続くようであれば、行政や医療機関・専門家(カウンセラー)などにご相談することを強くお勧めします。
産後、閉経後のホルモンバランスの乱れ
女性はライフステージごとにホルモンバランスの大きな変化を経験します。産後や閉経前後は特に心身の不調が表れやすく、気分の変動や不安感、無気力などの症状が出やすくなります。こうした変化が長引くことで、うつ病につながる場合があります。サポートするためにも産後・閉経前後の女性の精神状態について家族の理解が大切になります。
不眠や食欲不振・食欲増加、感情のコントロールが出来ないなどの症状が見られたら、早めに適切な医療機関やカウンセラーに相談しましょう。(出典:公立学校共済組合PDFより)
うつ病に関する相談先・カウンセリング治療専門機関はこちら
うつ病に関する相談先、カウンセリング治療専門機関をご紹介します。
相談先・ こころの耳|厚生労働省
「こころの耳」は、厚生労働省が運営する、働く人やその家族のためのメンタルヘルス支援サイトです。職場での人間関係や過重労働によるストレスなど、仕事に関わる心の不調に対応できるよう、役立つ情報がまとめられています。専門家による電話相談・SNS相談・メール相談なども提供されており、匿名で利用できるため安心です。うつ病の早期発見や再発防止、職場復帰のサポートに役立つ内容が豊富に掲載されています。
● こころの耳|厚生労働省カウンセリング治療専門機関・淀屋橋心理療法センター
淀屋橋心理療法センターには4つの特徴があります。
・全く薬を使わない治療
・旦那さん、奥さんご本人の来所不要
・オンラインカウンセリング実績あり
カウンセリング治療で42年の実績のある当センターでは、お子さんの問題(摂食障害・不登校・リストカットなど)の治療を中心に、ご夫婦のうつ病も多く解決して参りました。
経験豊かな精神科医師・臨床心理士が徹底し、配偶者の方の言動や行動パターンから性格分析を行います。
そうすることで、旦那さんあるいは奥さんが「相手のうつ症状にどう対応したら良いのか」が分かり、適切な声かけや行動ができます。うつ病では相手にプレッシャーを与えすぎず、追い込まないことが重要ですから、適切な距離感や言動が大切になります。
またうつ病を完治することは、決して簡単な道のりではありませんが、実力のある信頼できるカウンセラーと出会えれば、全く薬を使用しないでカウンセリングで治すことができます。淀屋橋心理療法センターには独自のメソッドがあり、治療では薬を全く使わずにうつ病
を治すことも可能です。
カウンセリング開始から終結までうつ患者である旦那さん、あるいは奥さんご本人の来所は原則、必要ありません。来所またはオンラインで、配偶者の方にカウンセリングを受けていただくスタイルです。
当センターでは、全国・海外在住からもオンラインカウンセリングをご利用いただいております。北は北海道、関東圏、南は九州・沖縄など。アメリカや中国、シンガポール、フランスなど海外在住の日本人の方のご利用も多いのが特徴です。
オンラインカウンセリングの場合でも、通常のカウンセリングとアドバイスの内容やカウンセリングの効果は変わりません。安心してご活用ください。
●淀屋橋心理療法センター
ご相談はこちらから
旦那や妻のうつ病を治すために大切なこと【淀屋橋心理療法センター】
淀屋橋心理療法センターではこれまで多くのうつ病のカウンセリング治療に取り組んで参りました。お子さんのうつ病はもちろん、旦那さんや奥さんのうつ病など数多くのケースを解決して参りました。下記は、精神科医・福田俊一のメッセージです。
例えば、ご夫婦でのうつ病治療の場合…
大黒柱であるご主人が倒れてしまったら困るけれども、うつ病になってしまい、
休職することになってしまった
あるいは、休みがちになってしまった
元気だった人がすっかり人が変わってしまったというような時でも、
奥さんにご主人を元気なパターンに持ち込むための工夫があるのです。奥さんがコツコツ努力する心構えで来所していただければ、
ご主人に対してどのように対応していただいたら元気になるかという方法をアドバイスすることができます。ただし、普段のご主人のご様子や普段どのような話しかたをされているかなどを
詳しくお聞きする必要がありますし、
最初の3ヶ月はすぐには効果がでないかもしれません。でも、3ヶ月くらいの間にしんどいパターンから良いパターンまで、
まずご主人のパターンを伸ばしていき、
まず専門家が先に「良いパターンに乗ってきましたよ」と言いますが、
奥さんが気が付かれるのはそれよりも少し後になると思います。我々は、小さな目標で軌道に乗ったかどうかに気がつくことができますが、
奥さんの実感としてわかるようになるのはそれよりも少し後になるかもしれません。地道に対応を続けていただければ、うつ病は怖くないということをご理解いただけると嬉しく思います。
精神科医・福田俊一
〇 こちらのメッセージの続きは、以下の記事内「うつ病治療の覚悟と治療をご家族に 淀屋橋心理療法センター所長 精神科医・福田俊一」をご覧ください。
うつ病 抑うつ状態 – 子どものうつ病・職場ストレス –
旦那さん・奥さん(妻)のうつ病に寄り添うカウンセリング
ここまで、旦那さん、奥さん(妻)のうつ病についてお伝えしました。
大切なパートナーにうつ症状が出てしまったら、まずは心療内科に行ってお薬を服用し、休職して安静にするのが今のうつ病治療のスタンダードです。
しかし、うつ病により固く閉ざしてしまった心を、配偶者の方とのコミニュケーションで柔らかくし、開かれた心から出る言葉でさらにその方の心を安定し、行動パターンや思考が変り、うつ病を治療するカウンセリングが淀屋橋心理療法センターにはあります。
カウンセリング治療を成功させるためには、旦那さん・奥さんのうつを「治したい!」という熱意と、治療する上で「困難に立ち向かう!」ことができる強い思いが必要になります。
当センターでは、熟練したカウンセラーがしっかりとうつ病完治に向けて道案内をしていきます。おひとりで悩まず、一緒に解決していけたら幸いです。