不登校・本当に親が悪いのでしょうか?

更新日:2021.10.12

〜自分(親)のせいだと悲しむよりも、親子の相性を見つめ直しませんか〜

インターネットで何でも調べられるようになった今日、
“子育ての悩み”や“それをどうしたら改善できるのか”を検索して調べる事は簡単にできますよね。

お子さんに関する悩みの中でも“不登校の問題”というのは
多くのご家庭で抱えられている大きな悩みだと思います。

インターネットで“不登校”と検索すると、
不登校の親の特徴という検索ワードが上位にきます。

その不登校の親の特徴をインターネットで1つ1つ読んでみると、
「せっかち」
「決まりが多くきっちりしすぎている」など、
親御さんに対するネガティブな表現が目立ちます。

「お子さんの事をなんとかしてあげたい!」とすがる思いで検索したのに、
その検索結果に「親が悪い!」と批判されたように感じて、
悲しい思いをされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

当センターでは、親御さんの特徴だけで良い悪いは判断できないと捉えています。
大切なのはお子さんとの相性の問題なのです!

まずは、お子さんの特徴をしっかりと見極めてから、
このお子さんの性格にはどのような対応をしたら効果的かを考えます。
親御さんの性格や特徴について考えるのはそのあとです。

極端な事を言えば、
せっかちなお子さんなら、せっかちな親御さん。
ルーティンがきっちり決まっているお子さんには、
きっちりしている親御さんのほうが相性が良い場合もありますし、
親御さんの性格がお子さんの性格と真反対でも、相性の良い場合だってあります。

大切な事は、
お子さんの性格と特徴をしっかりと見極め、
その子に合ったテンポや距離感などの接し方を理解し実践すること。

インターネットに多く書かれているネガティブな親御さんの特徴について、
そのことだけを深く考え、落ち込む必要はありません。

今、悩んでいて、助けが必要なお子さんのために
その子の性格に合った対応を実践していけば、きっと問題は解決へと向かっていくでしょう。

そのためのお手伝いを、淀屋橋心理療法センターはしています。

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

シリーズ記事

シリーズ記事は見つかりませんでした。

関連記事

2015.03.12

【不登校】「仕事をしている母親」と「不登校の子」

2月に「川崎市中一少年殺害事件」が起こり、現在も捜査が進んでいる最中です。この中一の被害者少年のお母さんも仕事をされていたことは報道の通りです。川崎市は大阪からは離れているとは言え、決してよそごとではありません。しかも殺 […]

不登校・「テンポのはやい母」VS「ギリギリに動く娘」【前編】 (Y子 高校一年生 不登校)

高校一年のY子は、不登校に加えて腹痛と多汗症に悩んでいた。腹痛が強いと学校を休んだり、痛みが治まってから登校するという日々を過ごしていた。そんなY子を起こすのは母親の役目だった。 仕事を持っている母は、Y子を何とか休ませ […]

明るい不登校

急増する「明るい不登校」 不登校になった初めのころは部屋にこもったり、親と口をきかなかったT夫。今ではTVをみて笑ったり、雑談もできるほどに落ちついてきた。気分のムラもなく学校に行っていないことを除けばいたって普通。そん […]

記事一覧へ