淀屋橋心理療法センターの得意な非行タイプとは【必須条件】

更新日:2019.04.17

淀屋橋心理療法センターでは「非行」は得意分野の一つです。だからといって、どんな非行のご相談でも解決できるという訳ではありません。そこで、解決に欠かせない「必須条件」をご紹介します。

非行解決に欠かせない【必須条件】

1.親御さんの動機づけ

非行の程度に関係なく、親にその気が無ければお手上げです。「どうせ言っても聞かないだろう」といった「あきらめ組」、「他の兄弟の進学問題や、おばあちゃんの介護等で首が回らない」といった「手いっぱい組」、「若いうちに悪いことをいっぱいしておいた方が良い」といった「うけいれ組」・・。こんな方々は積極的に来所されるというよりは、学校の先生や身内の方に強く勧められ、渋々来所されるケースがほとんどです。また、これまでの対応で疲れきってしまっている親御さんも同様です。解決を強く望んでいても、もはや積極的に動けなくなっているのです。

2.非行の目的が「仲間・居場所さがし」であること

我が子は何を求めて非行に走っているのか。これはとても重要な視点です。私どもが得意なのは「さびしさ」を核にして動いている子です。さびしいから仲間を求めて出歩く、深夜になっても仲間が帰らないから自分もつきあう、悪いとわかっていても断ったら仲間をなくしそうだから悪い事に手を染める・・・といった子たちです。言い換えれば「家がとってもさびしい場所」であったり、「非行の子以外につき合える子がいない」わけです。不登校傾向があれば、学校も同じような場所になっているかもしれません。「ほんとうは親の期待にこたえたい」「ほんとうはクラスの皆と仲良くしたい」、でもそれができないから非行に走らざるをえないのです。こんな場合「非行」や「悪事」に焦点をあてて対応するとたいてい失敗します。むしろ、「さびしさ」の方に目を向けてやった方が本人のニーズに合う分、解決しやすくなります。

3.会話のチャンスがあること

淀屋橋心理療法センターの得意な解決方法は、親子の会話を促進したり、スキンシップをはかったりと、親が本人と直接コンタクトをとりながら改善していくやり方です。その為、まったく家に寄りつかない子や親子関係がこじれきって別居している子など、接触のチャンスのない場合はこの方法が使えません。逆に、「一日に30分ぐらいしか一緒に居ないんだけど・・」といった時間の短い場合は心配ありません。5分でも10分でも、会話を弾ませることで少しずつ時間をのばしていく方法がとれますし、口数の少ない子でもマッサージをしてやるなど、スキンシップをとってやったり、ムードをよくしてやれば意外と口が軽くなる子もいます。また、お母さんがよく心配されることの一つに「私が仕事をしていて家をあけていたからこうなったのかしら」がありますが、そんな心配は不要です。時間の長さよりも会話の中身やムードが大事なのです。

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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