◇ テーマ ◇ 過食症 手記
当センターに通われている女性
愛さん(仮名) 36歳
ご結婚されていて、二児のお母さんでもあります
愛さんが当センターに来られたのは約3年前
現在は過食症の症状はなく、数ヶ月に一度、心の不安や身の回りに起こった出来事などを
カウンセラーと話すために、カウンセリングにいらしています
今回、愛さんが自分自身の経験や思いを、手記として書いてくださいました
手記をお読みになる前に・・・
この記事を読んでくださっている皆様は、過食症や過食嘔吐を
どうお考えでしょうか
過食症に苦しんでいるご本人、またはそのご家族の方、様々な方が
過食症について関心をお持ちになり、このページを開いていらっしゃると思います
この手記は、過食症を経験されたご本人さんが、ありのままの思いや出来事を
書いてくださったものです
テレビドラマのような大袈裟なものでもなく
「食べるのをやめられないだけの病気」というような単純なものでもない…
リアルな過食症の日常を、多くの方に知っていただけたらと思います
過食症 愛さんの手記 【エピソード1】
17歳の頃から過食嘔吐するようになり、3食毎回食べて吐く事を続けていました
お腹に重みを感じると不快で落ち着いていられない
一般的な食事量がわからない
お腹がいっぱいがわからない
身体が重くなるとイライラする
…なのにいつも「食べ物をいつ食べるか」「どんなものを食べるか」考えていました
以前の普通に生活をしていた時期が15歳頃で終わってしまったので
もう普通に食事をしていた感覚を思い出せないまま
36歳になりました
お稽古の先生からのプレッシャー
知識もなくダイエットを勧められて、言われるがままの方法で激減し
親も期待していたこともあり、必死で応えようとしていた為に
異常に食事に執着するようになりました
摂食障害だったのは、私だけではなく、姉が先になっていました
地獄のような家庭内
三姉妹だった私達のうち一番上の姉と私が、心と身体を病み
逃げ場のない毎日に耐えながら過ごしていました
食事することがストレスでありながら、大量に食べる事で幸福感を得て
吐く事で罪悪感を消していたと思います
約20年間、摂食障害である事を忘れる日は1日もありません
どんどん自分がわからなくなり
何をしているのか
私をコントロールしているのは自分なのか
心と体はどこにあるのか
食べたく無いのに食べたくなる感覚
太りたく無い
絶対に私の決めた体重でなくては許せない!
体型を死守するために毎日吐いていた結果
全て完璧な真っ白だった歯も、胃酸の影響からほぼ全部の歯が虫歯になり
見た目だけではなく心がぼろぼろになりました
それでも、普段の生活は送れる程度に調整は出来ていたので
出逢いもあり、結婚をし子供も授かり、家庭をもちました
・・・続きます・・・
過食症 愛さんの手記 【エピソード2】へ
過食症・過食嘔吐を抱えての、結婚生活と子育てが始まりました
愛さんの心と体はどう変化してゆくのでしょうか