高校一年生 スマホ依存の相談で

更新日:2014.11.27

不登校スマホを片時も離さない娘さんの相談です。高校一年の娘さんは学校でトラブルがあったようですが親御さんには詳しく不登校の理由を話してくれません。親に心配をかけたくないというより今まで勉強も運動もできて『よくできる娘さんですね』と言われ続けてきた子なのでプライドがあるのでしょうと親御さんが言われていました。スマホで学校関係の友達とのLINEは全て切ったようなので友達とのトラブルがあったのだろうと親御さんは察していらっしゃいます。

学校関係の繋がりを切った今はスマホでネットゲームや動画を通じ学校以外の人との繋がりがどんどん広がっています。人との繋がりは大事だし、世界も広がり、楽しいことも増えたと良いことも一杯あります。一方見ず知らずの人とのオフ会に参加したいと言い出したりフィギュアや課金にお金も沢山使うようになりました。

これから先どんな世界にはまっていくのか、勉強は全くしないし娘の人生はどうなるのでしょうかと不安で一杯の親御さんです。ネットの世界は親世代がついていけない事だらけです。心配だから聞き出そうと問い詰めると余計心を閉ざすことになりかねません。こういう相談の場合ご本人を問い詰める、スマホを取り上げるなど親の心配を解消する行動をとりがちですが、そうするとますます問題がこじれてしまう可能性が大きいのです。インターネットのプラスもマイナスも十分よくわかっているカウンセラーにご相談下さい。

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

シリーズ記事

2014.11.27

1.高校一年生 スマホ依存の相談で

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