子どもが突然キレる・癇癪が止まらない|小2娘の激しい癇癪と親の苦悩
ー少しずつ見えてきた変化の兆し

更新日:2025.07.28
子どもが突然キレる・癇癪が止まらない|小2娘の激しい癇癪と親の苦悩ー少しずつ見えてきた変化の兆し

「こんなに怒るなんて…」
癇癪に疲れきった親御さんへ。
「どうしてこんなに怒るの?」「私の育て方が悪かったのかな……」
突然キレる、何時間も泣き叫ぶ──そんな癇癪が続くなかで、親御さんは深く悩み、戸惑い、そして疲れ果ててしまいます。
今回ご紹介するのは、【淀屋橋心理療法センター】公式動画『とても激しい癇癪を起こすようになったユナちゃん(仮名・小2)』に登場するご家族のエピソードです。
小学2年生のころから、感情のコントロールが効かなくなり、突然キレてしまう
そんな日々を経て、ユナちゃんとご家族の関係に“ある小さな変化”が訪れました。

「あの日々が、今では嘘のようです」
ユナちゃんのご両親がそう語るまでの道のりを、ぜひご覧ください。

小学2年生から始まった、娘の“突然キレる”癇癪

小学2年生から始まった、娘の“突然キレる”癇癪

ユナちゃんは、もともとパパとママが大好きで、よく家族でお出かけを楽しむ、明るく元気な子でした。

しかし小学校2年生を迎えたころから、突然キレて叫ぶ・泣きわめくといった激しい癇癪を起こすようになります。

・学校に行かなくなった

・自室にこもりがちになり、表情が暗くなった

・家ではわがまま放題だが、外では別人のようにおとなしい

親御さんは「まさかうちの子が…」と戸惑い、困惑しながらも、周囲のアドバイスを聞いたり育児書を読んだりして「甘やかさないように」「厳しくしつけよう」と対応していました。

しかし、その声かけや対応は、ユナちゃんには全く届かず、ますます状況が悪化していきます。

深夜に叫ばれ、コンビニへ走る…親御さんの限界が見えた日々

深夜に叫ばれ、コンビニへ走る…親御さんの限界が見えた日々

ご両親が当センターでカウンセリングを開始された当初、ユナちゃんは深夜や早朝に突然、「チョコレートが食べたい!今すぐ買ってきて!」と強く要求することがありました。

親御さんが優しく「今は夜だから、明日にしようね」と伝えても、
「ぎゃーーっ!!!」と叫び、体全体を使って何時間も泣き続けます。

小さな体とは裏腹に、ものすごい迫力で泣き叫ぶ姿に、親御さんはご近所への配慮から深夜にコンビニまでチョコレートを買いに走ることも…。

しかし、チョコレートを買ってきた親御さんに対し、ユナちゃんからは感謝の言葉もなく、奪い取るように食べてしまいます。

さらに、お父さんが冷蔵庫の高い棚にあったプリンを、ユナちゃんの手が届くようにと気を利かせて低い位置に移動しただけでも、「勝手に触るな!」と30分以上の癇癪が始まります。

親御さんは次第に疲弊してゆき、お母さんはカウンセリングにも来られなくなり寝込みがちに。

お父さんもげっそりと痩せ、目は充血したまま、睡眠もまともに取れない様子でした。

専門家のサポートで見えてきた、ほんの小さな“変化の兆し”

専門家のサポートで見えてきた、ほんの小さな“変化の兆し”

そんなご家庭に変化が見え始めたのは、【淀屋橋心理療法センター】でカウンセリングを受け始められてから約5週間後のことでした。

臨床心理士・福田俊介がユナちゃんの性格や傾向を見極め、ご家庭での関わり方についてご両親へ具体的なアドバイスをお伝えします。

すると、ユナちゃんの中に少しずつ変化が生まれ始めたのです。

ユナちゃんに起こった“小さくて大きな変化”

ユナちゃんに起こった“小さくて大きな変化””

・「チョコレート買ってきてくれない?」と、柔らかい言い方に変わる

・「今は無理だよ」と伝えると、「じゃあ明日ね」と受け入れられる日が出てくる

・3人でお茶をしているとき、「パパとママと一緒の時間が楽しい」と笑顔を見せる

・布団の上ではしゃぎ、子どもらしい無邪気な姿が戻ってくる

こちらにあげた変化は、ほんの些細なことのように見えるかもしれません。
ですが、これまで「ありがとう」さえ言えなかったユナちゃんにとっては、大きな一歩です。

お母さんは「うちの子が、こんなふうに笑ってくれる日がくるなんて…」と涙ながらに語り、お父さんは「ようやく娘を“可愛い”と思えるようになりました」と、変化を実感していました。

今はまだトンネルの中でも

今はまだトンネルの中でも”

今回の記事を読んでくださっている方の中には、今まさにお子さんの癇癪に悩み、心身ともに疲れている方もいらっしゃるでしょう。

もしかすると、出口が見えない上に「わたしのせいではないか?」と自分を責めている親御さんもいらっしゃるかもしれません。

ですが、お子さんにあった対応をしていただくことで、動画の中のユナちゃんのように、少しずつ、でも確実に変化は訪れます。

淀屋橋心理療法センターでは、親御さんとチームを組み、親御さんの一歩一歩に寄り添い、共に考え続ける存在でありたいと願っています。

ウンセリング治療|あきらめない。油断しない。根気よく続ける。

あきらめない。油断しない。根気よく続ける。

これは、臨床心理士・福田俊介が繰り返しお伝えしている、癇癪の治療において何より大切な“親御さんの力”です。

すぐに結果が出なくても、親御さんの根気ある対応は、必ずお子さんに伝わっていきます。
小さな一歩を信じて積み重ねることが、やがて大きな変化を生み出す土台となります。

あきらめず、子どもを見つめ、変化を喜び合うこと。
それが、お子さんの未来を少しずつ変えていく「確かな力」になります。

【関連動画】

▶【淀屋橋心理療法センター】公式動画
『とても激しい癇癪を起こすようになったユナちゃん(仮名・小2)』YouTubeリンク

この動画では、所長で精神科医の福田俊一によるナレーションのもと、
登場人物の声はすべて当センターのスタッフとスタッフのお子さんが声優として参加し、実際の親子のやり取りをリアルに再現しています。
ユナちゃんのご家族の様子が、お子さんの癇癪で悩む皆さまの参考や励みになれば幸いです。

お子さんの癇癪や感情のコントロールでお困りのご家庭・教育関係者の皆さまへ

お子さんの癇癪や感情のコントロールでお困りのご家庭・教育関係者の皆さまへ

今月、7月28日月曜日、
激しい癇癪や感情のコントロールが苦手なお子さんのことで悩まれている親御さんを対象に、淀屋橋心理療法センターにて【家族療法説明会】を開催いたします。

今回は、保育園・幼稚園・小学校など教育現場でお子さんと関わる先生方のご参加も歓迎しております。

日々子どもたちと接する中で、「癇癪をどう受け止めたらいいのか」「家庭とどう連携すればよいのか」など、現場の疑問や不安にもお応えできる内容です。

当日は、当センター臨床心理士・福田俊介が、激しい癇癪をおこすお子さんの事例をもとに
「癇癪の治療とはどのように進めていくのか」「どのような関わり方が子どもの成長を引き出すのか」について、丁寧に解説します。

また後半には、当センター所長で精神科医の福田俊一が、お子さんの癇癪でお困りの方からのご質問に、Q&A形式でお答えする時間も設けております。

少人数での説明会となっておりますので、お一人おひとりのご質問にも丁寧にお答えできる時間を確保しております。

「他の人の前で話すのはちょっと…」という方も、ご安心ください。
あたたかく前向きな雰囲気の説明会です。

ご家庭で悩まれている親御さんはもちろん、日々、児童と向き合う教育現場の先生方も、ぜひご参加ください。

【家族療法説明会 開催概要】
日時:2025年7月28日(月)
時間:10:30〜13:00(※10:15開場/それ以前のご入場はできません)
場所:淀屋橋心理療法センター
 〒561-0872 大阪府豊中市寺内2−13−49 TGC8-302
参加費:3,000円
講師:
精神科医 福田俊一(淀屋橋心理療法センター所長)
臨床心理士 福田俊介

癇癪でお悩みの方にとって、「今、何ができるか」のヒントがきっと見つかります。
詳細・お申し込みは【淀屋橋心理療法センターHP】までご連絡ください。

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記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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