ゲーム依存症・スマホ依存症治療の現場|講演レポート

更新日:2025.12.16
ゲーム依存症・スマホ依存症治療の現場|講演レポート

令和6年8月31日(土)、吹田市西山田地区公民館にて開催された講演会にて、
当センター所長で精神科医の福田俊一と、私・臨床心理士の福田俊介が講師を務めさせていただきました。

当日は、地域の方々を中心にたくさんの方にご参加いただき、温かく、笑いの多い和やかな雰囲気の中で進めることができました。

ゲーム依存症・スマホ依存症 講演内容

ゲーム依存症・スマホ依存症 講演内容

冒頭の私の自己紹介の後、
「今日は、何回かグループディスカッションをします。
 挨拶が大事ですよね。まずは隣の人に、”全力笑顔”でこんにちは、と挨拶してください」と私がいうと、参加者の皆さまがすこし照れながらも、楽しそうに「こんにちは!」
会場の雰囲気が一気にほぐれました。

前半は私・臨床心理士の福田俊介から、
実際のカウンセリングの事例を2つ紹介させていただきました。

ひとつは「ゲーム依存症・スマホ依存症と不登校」、
もうひとつは「ゲーム依存症・スマホ依存症と家庭内暴力」についてです。

ゲーム依存症・スマホ依存症の我が子を見ていると、
つい「悪い面ばかり」に目が向いてしまう。
けれど、それでは親もイライラしやすく、親子関係はこじれてしまいます。
「我が子の悪いところばかりでなく、良くなっている部分はないか?と目を向ける」
事例を通して子どもの“全体像”を見ていく関わり方の重要性をお伝えしました。

発表した事例は、重度のゲーム・スマホ依存の事例でした。
そんな困難な問題を解決できた要因の一つが、
事例のご両親が子どもの良い変化に気づくのがとっても上手だったことです。

参加くださった地域の小学校の校長先生が
「ここまで重症化したゲーム依存を解決できたのがすごい。家族療法はすごく有効なのですね」と仰って下さいました。

会場内が温かい雰囲気だったので、私が冗談で言ったつもりでないところでも、
笑いが起きて、とても柔らかい雰囲気の中、お話させて頂きました。

後半は所長・福田俊一が登壇。
まず、ゲーム・スマホ依存になるお子さんが持っている
猛烈な”ハマる”エネルギーの凄さについて語りました。
また、そのエネルギーをいかに他のことに向けるのか。
ゲームに執着するエネルギーをそのまま大人が奪ってしまっては、
無気力な子どもになってしまってもったいない、という話をさせて頂きました。
その後は参加くださった皆様からの率直な疑問に答えさせて頂きました。

講演会後のアンケート

講演会後のアンケート

・事例を通してお話してくださったので分かりやすかったです。
・雑談の重要性に気づかされました。これまで子どもを正そうと正論ばかり言っていました。
・他の参加者と交流できて楽しかった。

感謝を込めて

感謝を込めて

今回、私たちを講師として招いてくださった
吹田市人権推進協議会 西山田地区委員会の皆さま
地区公民館、青少年対策委員会の皆さま
西山田小学校の先生方
本当にありがとうございました。

あとがき

講演終了後は、父である所長とともに、阪急北千里駅近くの「いこい飯店」へ。
私が小学生の頃から通う大好きな中華料理のお店です。
一仕事した後は、ノンアルコールビールで乾杯
普段よりずっと美味しいビールでした。
ノンアルコールでしたが。

淀屋橋心理療法センター
臨床心理士 福田俊介

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記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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