O.H.ケース(小学一年・男子)|感想・お便り

感想・お便り
O.H.ケース(小学一年・男子)

小学1年生の不登校(O.H.ケース)

初診

2000年9月。終了:2001年4月。

登校開始

2000年12月(母親同伴)。

安定登校

2001年4月(新学期)より。その後も母親と担任の先生が毎日のように情報交換+本人が母親に学校での出来事を細かく話せているかチェック。登校が安定し、母親も自信を回復してきたと判断して終了。

家族構成

父親、母親、兄(小学3年)の4人家族。

来所者

母親または両親で来所。本人は一度も来所せず。

初診時の様子

9月より不登校。兄が順調だっただけに、本人が登校をしぶりだした時、母親がパニックに。その日は強引に連れていったものの、二日目からはフトンから出ようとせず、無理に起こそうとすると母親の手を噛んだり、泣きわめいたりして手がつけられなくなる。すぐにあちこちの相談機関に電話するものの「本人が来ないとダメ」と断られ、公的機関の電話相談では「まずお母さんが落ち着いて。子どもの事も無理じいせず、落ち着くのを待ちましょう」とのアドバイス。母親は落ち着くどころか、不安と焦りでいっぱいに。同時に今までの子育てに自信を失いかけていた。

<本人>

これまでとても活発で、友だちともよく遊び、かけっこも一番だし、勉強面もまったく問題がなかった。ただ、不慣れなことには強く抵抗したり、親に叱られたり気に入らないことがあるとよく泣きわめいていた。

事前相談

父親がインターネットで当センターを探し当てる。学校を休み初めてからちょうど一週間で来所。母親は、小学一年生から不登校になる子が意外に多いと聞き、少し安心する。当面は両親そろって来所することに。

面接経過

アドバイスを出すまでの間、母親には登校を促すかわりに、本人の何気ない発言をしっかり聴いておくことを指示。父親には兄のケアを担当していただく。また、母親が自信をなくしかけた時はフォロー役を依頼。

第三回面接

本人像の分析+アドバイス。母親との会話から「今度の運動会のかけっこで一番になれないかもしれない」「先生の話(授業)がわからなくなってきた」「友だちを誘っても断られることがふえてきた」など、意外と気にしていることが多いことがわかる。また、担任の先生が早口で話すようで、理解に時間のかかる本人にとって負担になっていることや、時おり「こわい」と感じている事もわかる。母親にはさらに本人の口数をのばすこと、それに、担任の先生への家庭訪問を依頼してもらう。同時に、担任の先生にはカウンセラーから手紙を送り、本人の性格を説明した上で、本人との間で気軽な関係を築いていただくよう依頼。

小学一年生の不登校

  • 10月。運動会が終わっても登校できず。一方では、本人の口数がドンドン増えてきた。話し方にも勢いがつき、家の中ではずいぶんと「口の悪い子」になってきた。しかし、ひとしきり喋ったあとはケロッとし、以前よりも穏やかな顔を見せるようになった(=予定通り)。担任の先生も週に一、二回の割合で訪問して下さり、本人も母親と一緒ならば話が聞けるようになる。
  • 11月中旬。担任の先生ともずいぶん打ち解け、「お母さんと一緒なら学校に行ってみようかなー」という話に。同伴登校は当初のねらいでもあり、母親と本人が同じ場面を共有できるため、家に帰ってからも学校の話題で話がはずむことが期待できる。さっそく登校練習を開始するが、最初の一週間は家から出られなかったり途中で引き返したりで、学校までたどり着けず。しかし、登校練習が進むうち、「みんな何ていうだろう」「僕の席ほんとうにあるかな」「本当にお母さん一緒にいてくれるの?」と、不安な胸中を話しだすように。母親はそんな不安をなだめたりなぐさめることなく、とことん本人の不安に同調してやることに。次第に「かけっこに負けてもいいや」「友だちに断られたらまた誘ったらいいんや」など、ひらきなおり発言も飛び出すようになった。ついに、三週目にして教室に入ることができる(12月)。
  • 12月から翌年2月まで。登校時間を二時間、三時間と増やし、時には給食プラス三時間、三時間目から終わりの会までといったように、本人と相談しながら時間を増やしていく。
  • 3月。母親が別室で待機するプランを提案。本人もお母さんが学校のどこかに絶対いるならと納得。母親が別室で数回すごす練習ができて終業式を迎える。
  • 4月。始業式。母親は一緒に登校する覚悟でいたものの、誘いにきた友だちと一緒にすんなりと出ていく。クラス替えがあり担任の先生も変わったものの、前担任の先生からしっかりと引き継ぎがあり、母親との情報交換を継続することに。四月は休むことなく登校。帰ってからもその日の出来事をこと細かく母親に報告(感情いっぱいに)。
  • 5月。ゴールデン・ウイークが終わってからも休む様子がない。母親も「不登校になったのは母親の子育てが原因ではない」ということがわかり、さらに安心感を強める。終了→その後、学期ごとにFAXやメールで状況をお知らせいただく。病欠以外での欠席はないとのこと。
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担当カウンセラー:小川和夫

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