一人で治したいんです(銀行勤務、28才女)|うつ病・抑うつ状態・双極性障害(双極Ⅱ型) カウンセリング治療専門外来(職場のストレス)

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一人で治したいんです(銀行勤務、28才女)

一人で頑張るのは難しい。親の助けを求めてください

順調にいってると思えた玲奈の人生に陰りが見え始めたのは、28才をむかえてまもなくだった。職場ではベテランの部類にはいる。大学も優秀な成績で卒業し、銀行という当時としては難関といわれた職場にパス。仲間からもずいぶんうらやましがられた。それが「今ここで、なんで私がこんな思いをせなあかんの」。いままでつまづいたことがなかっただけに、落ち込み始めるとどんどん下っていった。

玲奈は三ヶ月の休職願いをだした。診てもらった医師の診断によるものだ。しかし自分のかかえている問題は、抗うつ剤や安定剤だけでは解決できないと感じていた。医師のすすめもあり当センターへ足を運ぶこととなったようだ。

玲奈は「親には内緒で一人でなんとかしたい」と言う。こういうけなげな心意気はたいへんいいことのように思えるが、意外に落とし穴がある。これを皆さんにわかっていただきたいと思い、玲奈と担当セラピストのやりとりをまとめてみた。

玲奈:人間関係がうまくいかなくて。

セラピスト:職場のですか?

玲奈:全てです。職場も家族も友人関係も。どうしたらいいか考えても答えがみつからなくて。近くの内科で診てもらってるんですけど、あんまり話しが聞いてもらえないし、薬がでるだけで。

セラピスト:休職中ということは今家におられるんですね。ご両親といっしょの生活ですか?

玲奈:はい、そうです。でもねーー。

セラピスト:ご両親はなんとおっしゃってますか?心配しておられるでしょうね。

玲奈:母なんか『あんたが休職してどうするの。あんたみたいな強い子はおらへんのに』って。中学生のころから親に相談したりしなかったから。私のことは安心しきってるんです。

セラピスト:今の問題を相談するとどうなります?

玲奈:相談したことありません。しようとも思いません。

セラピスト:そうですか。ではお父さんは?

玲奈:父は小さい頃から口を開くと「勉強さえちゃんとやっとたらえんや」で。私のことわかってくれようともしませんから。親が同席のカウンセリングなんて、考えられません。一人で治したいんですけど、何とかならないでしょうか?

セラピスト:一人でねー。一人でやっても治りは悪いですよ。なかなか続かないんですよ。あなたのような落ち込みの症状の方は特に。「こんなに私困ってます」ゆうて、親にゆうたら心配しない親はないと思いますが。

玲奈:親にゆうてもわかってもらえないゆう気もちが強いんです。それに困ってるってこと、私、親には言えません。

セラピスト:「親に言えない」という親子関係こそ見直しが必要なんやないですか。あなたは誰かに相談するということをしてきましたか?なんでも自分で解決できる、またしようとしてきたんではないですか?

玲奈:そうです。自分でやならあかん!自分でやらな誰も助けてくれへん!こんなことばっかり言い聞かせてやってきました。

セラピスト:自分の仕事の責任が深まったり広がったりしてくると、なかなか自分の力だけでは解決できないこともでてくるでしょう。そんなとき信頼して相談できる上司か誰かをつくっておかないと、よく行き詰まるんですよ。誰かいますか?

玲奈:そんな人いません。上司なんて誰も信用できません。

セラピスト:その考え方やったら、行き詰まるな。みていかないかん問題点はあちこちにあるようやね。 今こなして休職してる時がチャンスやと思って、スタートをきりませんか?一人で治療するなら、それなりの条件が必要なんです。それをはじめにお話しておきます。

1.一人で頑張れないとき、助けてくれる人を確保すること。

落ち込んでどうしようもないとき、やはり助けが必要です。親が一番いいんですけどね。

2.予約に遅れたり、休むときは必ず連絡を。

カウンセリングに遅れたとか約束をすっぽかしてしまったとかをやると、せっかくよくなるチャンスをつぶしてしまいます。あなんたも気が滅入るでしょうし、私もやる気が失せてきます。

3.私は道案内をする人。歩いて山を登るのはあなたです。

どうしたら治る糸口がみつかるか。親子関係や職場の人間関係などの問題をこれから解決していかないかん。道は複雑や。「私はこっちの道が近道です。安全ですよ」といって、道案内をする役目で、その道を歩くのはあなたです。だからあなたもしっかりと歩ける工夫をしないとあきません。

4.カウンセリング治療は戦いです。

ここは癒される所とちがいます。最終的には癒されるんですけど、そこへ行く道のりは戦いと思ってください。覚悟が必要なんです。どうしたら楽になれるやろ。どうしたら解決の糸口がみつかるやろという道をさがすのは、中途半端な気もちでは見つかりません。

セラピスト:おわかりいただけましたか。一度帰って考えてみてください。よし、やってみようと決心がおできになったら、また連絡ください。そのときはお引き受けします。

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 息子にカウンセリングの話をしても行きたがらないと思うのですが、どうしたらよいでしょうか。

 カウンセリングは初めてで、どんな場所でどんな形でするのか不安です。


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