対人恐怖・不登校・ひきこもり:花粉症の時期が過ぎてもマスクを着用

淀屋橋心理療法センターにて親御さんから対人恐怖不登校ひきこもり等のご相談を受けていると、「子どもが花粉症の時期が過ぎたのにずっとマスクを着用しているんです。」とよく伺います。マスクを着用して一定期間生活した結果、「マスクをしている方が気が楽だな。」と感じ、マスクが手放せないという方が少なくないようです。

マスクをすることにより、人との間に防壁ができたような感じがして気が楽になったり、顔が隠れることで安心できたりと受け取り方はそれぞれのようですが、「自分に自信が持てない」ということは共通しているように感じます。そして、そういう方の中には「自分の性格があまり好きではない」と仰る方が多いのです。親御さんから見れば、お子さんには優しさや、家族思いなところ等 ”いいところ”が沢山あるのに本人はそれを認められないのです。

当センターでは親御さんにお子さんへの対応の仕方をアドバイスしております。カウンセリングが進んで行き、お子さんの発言や表情に少し自信が出てきたなと親御さんが気づいた時には、もうマスクは見当たらないようです。

2015.05.12  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》スタッフSK

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

シリーズ記事

2021.07.14

1.摂食障害の治療法 解決のカギは“食”以外のところに目を向けること

― 摂食障害(拒食・過食)を乗り越えるための親御さん向け勉強会を開催しました! - 梅雨の晴れ間の6月25日(金)に、摂食障害を乗り越えるための親御さん向け勉強会を開催しました。 プログラム 所長 福田俊一(医師)からの […]

2021.06.01

2.増加する【子供から親】への家庭内暴力のご相談

「そちらでは家庭内暴力の相談はできますか?」 というお問い合わせが増えてきています。 考えてみると、 当センターのホームページでは家庭内暴力のチェックリストは以前からあるのですが、家庭内暴力に特化して記載したページを作っ […]

2021.05.28

3.妹にはたくさん食べさせようとする、拒食症の大学生

6月25日金曜日に、親御さん向けの摂食障害勉強会を開催いたします。 前回の摂食障害勉強会では過食症を克服された方のケースを発表いたしました。 今回の勉強会では過食症だけではなく、拒食症を克服された方のケースも発表予定です […]

2021.05.21

4.不登校の子に未来が明るく見えてきた

親御さんにお子さんの性格に合った対応をして頂くと、 まずお子さんが家の中で元気になってきます。 学校に行く事ができなくても、 家の中での今現在の過ごし方が元気になり、 目の前が明るく見えてくると、 将来も明るく見えてくる […]

2021.04.20

5.Instagram始めました

いつもホームページをご覧いただき、ありがとうございます。 実は淀屋橋心理療法センター、Instagramもやっています。当センタースタッフが撮影した季節のすてきな写真を掲載するアカウントは以前からあったのですが、この度ス […]

2021.03.23

6.「不登校を乗り越えるための親御さん向け勉強会」を開催しました!

桜が咲き始め、少しずつ春らしくなってきましたが、コロナの不安も拭えないこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。 当センターでは去る3月2日(火)に、「不登校を乗り越えるための親御さん向け勉強会」を開催しました。 勉強会は、 […]

2021.03.01

7.焦らずスモールステップ

「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」など昔から言われているように、この時期はあっという間に過ぎていく気がします。長い冬が終わり、もうすぐ春が訪れる。ワクワクする気持ちの人と、そうでない気持ちの人がいると思います。春に […]

2021.02.05

8.「過食」という強者

当センターには、過食の治療のために通われ、やがて卒業してゆく方々が多くいらっしゃいます。中には「とにかく今すぐに過食を治したい、過食を治して早く普通の生活を送りたい」と焦るかたも少なくありません。過食に限らず、自分の病気 […]

2021.01.23

9.軽い気持ちでダイエットが拒食症に

コロナの影響で、学生のお子さんは、1学期の大半という長い間、自宅待機を余儀なくさせられました。 ずっと自宅にいる中、(これといってやることもないなぁ・・・そうだ、今度みんなに会ったとき「やせたね~!」って言われるようにダ […]

2021.01.15

10.令和3年みっつの明かり

当センターでは、治療を進めていく中で親子の相性が良くなることは大切な要素のひとつです。 親子関係がうまくいき始めると、その過程で子供には色々な良い変化が起こってきます。 新年はじめは、3組の親子の明るい笑いをお届けしたい […]

関連記事

2010.12.29

ご挨拶(スタッフ U)

今年はサポート役として出来る限り福田のフォローをさせて頂きました。側で見ていて福田のアプローチがより幅広くなって来たように感じました。 来年は直接私がクライアントの方にアプローチできる方法はないかという事を目標に頑張りた […]

2004.01.14

新年に当たって

新しい年のスタートに自分なりの目標を考えてみました。 事務スタッフとして クライアントの方々からの手紙やカウンセラーのメモ等が大量になってきました。カウンセラーにとって治療に必要な記録等。大切に保管させていただかなければ […]

2015.12.22

2015年をふりかえって

私は主に「不登校」と「非行」を専門にお手伝いしております。 この二つのご相談内容に限りますと、今年は何と言っても「不登校」の割合が圧倒的に高かったのが印象的です。これは不登校のカウンセリング分野での「当センターの認知度・ […]

記事一覧へ