「治療間隔」について―さまざまな立場から|スタッフから

スタッフから
「治療間隔」について―さまざまな立場から

週一回の来所が治療効果をあげるベストの間隔

医師:精神科医&セラピスト

セ1:セラピスト(治療者)

セ2:セラピスト(治療者)

事務:電話受けおよび事務担当

母親:事務担当、三児の母

医師:ここは予約診療なので、治療間隔はだいじなポイントやね。週一回の面接やったら、しょっちゅう会ってるような気がして、治療効果もあがるんやけど。

セ1:前回の面接の記憶もはっきりしてますし、勢いがでてきますよね。

セ2:だれなくていいですね。

医師:週一回だとセラピストが能動的に動けるのが大きいね。2~3週間たって来られると「前回の面接はどうやったかな」とか思うし。家族のほうにもいろんなことがあって、なかなか来れないという事情もあるんやろうけどね。その点母親としてどうですか?

母親:毎週一回、ここへ来るという予定を盛り込むのは、たしかに大変です。他の子の予定も入ってきますし。一人の子のことばっかりに時間をかけてると、「私のことちっともかまてくれへんやん」とか言ってくるし。

医師:なるほど、難しいとこやね。家庭の事情も考えながら治療効果をあげていくにはどうしたらいいかな。

セ2:日数があくと母親のほうも記憶に頼って話さはるから、あやふやな情報しか手に入らないですよね。しかもお母さんの解釈がまじってますし。これは治療の方針を立てる上で、大きな支障がでますので。

セ1:ほんましんどいね。間違いのない治療方針がたてにくいですよね。

医師:こちらも間隔をあけていい目安をはっきりさせんとあかんね。こういう状態になったら二週間あけても大丈夫ですとかいう。

セ2:生活記録にかんしても同じこと言えますよね。「しんどかったんです」「子どもが熱だしまして」とか言われると「いいですよ」と受けてしまって。でも本当はいいはずはないんですけどね。

医師:クライエントや家族に押されてしまうんやな。そんでも治療のなかみにしっかりとした上昇気流ができるまでは、治療間隔を開けるのはいい結果にむすびつかなくなる。これだけは確かや。そやから目安をしっかりと説明して、納得してもらうことが大切やな。

事務:電話を受けていて思うんですけど、予約の取り方でその家族の特徴がよくわかりますね。必ずお父さんがかけてきはるとこもあるし、すべてお母さんがしきってはるなーと思うとこもあるし。

セ1:電話受けって現場最前線やと思いますけど、「これは困るなー」ということはない?

事務:一番困るのは私に答えをもとめはる人です。私は電話を受けつけるのが仕事やからなかみには入っていけませんので。 セ1:そらそうやね。他にない?

事務:なんやかやゆうて「先生にコメントもらっておいてください」とか「先生に返事の電話かけてもらってください」とか、一方的にいわはる人。お母さんのなかには「すぐに返事がもらえるもん」と思ってはるとこありますね。

医師:ほうー、どんなとこが?

事務:なんていうか、「どうしたらいいですか。先生はなんと言われてましたか」って。すぐにアドバイスもらえるもんと思ってはる。問題が複雑やから、そんな電話で言えることじゃないのに、「私忙しいから電話で言ってもらえたら助かる」ゆう感じで。

セ1:そらそうやね。家族の複雑な問題はそう簡単にアドバイス出せないですよね。

事務:「予約をお入れいただき、面接で直接担当セラピストにお聞きください」と、言います。たいていのお母さんは「これくらい、すぐコメントもらえるもんや」と、自分で勝手に判断してはるみたいです。

セ1:面接費用のこともあるんかしら。かさみますよね。

母親:うーん、費用のことやないと。子どもが良くなるためなら、どんなことをしても費用は出されると思います。確かに週一回の来所を実行するのは、かなりのエネルギーがいります。「こんなことくらいやったら電話で言ってもらえるかな」という軽いきもち、甘えもあるでしょうね。

医師:ここで扱う問題は家族という複数の人たちを対象にしているし、かなり複雑な内容が多いので、電話でのアドバイスは、後々誤解をうんだりしてトラブルのもとになるんや。「アドバイスは必ず来所いただいて、事情をしっかりと聞かせていただいた上でお出しします」と、はじめに了解を得ておく必要があるな。

セ1:過去のことですが、電話でアドバイスを求められ、それにお答えしていたというケースもあります。そやけどうまくいったケースは一つもありませんでした。結局来所間隔がだんだんあいてきて、お互いの共通認識とか情報交換がうすくなってきて、治療の焦点が定まらなくなってきて。

母親:やっぱり「ノーはノー」とか「一週間に一度の予約を」とか厳しく言われたほうが、親のほうもぴりっとするし、「まだ気をゆるめたらあかんのやな」と思うんじゃないかしら。

セ2:大事なことは、できるだけ早く子どもさんの問題から立ち直ってもらうことですよね。不登校やったら登校できだしたとか。そのために必要やと思ったら、治療者は自分の方針をゆるめずしっかりと伝えていかんと。

医師:そのための目安づくりとか、はじめにクライエント家族にお話して了解をえておくこととか、こちらもルールの再編成をしていかなあかんのやな。

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