淀屋橋心理療法センターに来所される、ひきこもり、家庭内できれる、摂食障害等の相談者の中に、いじめ被害者という方が少なからずおられます。
いじめ被害というのは、その時だけでなく、後々にも影響を残すので注意が必要です。人間不信。人を過剰に恐れる。人に過剰に迎合して疲れてしまう。等、その人の人生を狂わせてしまう事も少なくありません。又、いじめた相手だけでなく、その時の担任や、親の言動にも不信感を持ってしまう事もあります。
いじめと向き合う時には、いじめそのものへの対策だけではなく、脇を固める事も重要です。つまりガッチリした隙の無い援助体制を構築する事が大切です。
朱鷺書房から出版された当センターの「家族の心理療法」という本は、実は、いじめに家族でどう立ち向かうかを著した本です。元々「いじめの家族療法」というタイトルにしたかったのですが、色々な事情で「家族の心理療法」となりました。いじめ問題で心を悩ませている親御さんに、ぜひ読んで頂きたい一冊です。
淀屋橋心理療法センター
福田 俊一(所長・精神科医・心療内科医・児童精神科医)
2015年8月4日
