不登校のカウンセリング解決率100%を達成(ある提携校での実績)

当センターはいくつかの高校と連携して不登校解決への取り組みをしていますが、そのなかでとくに解決率の高い学校があります。

今年は三年生ばかり7人の相談がありました。なかには不登校だけでなくリストカットなどを含むケースもまじっていました。途中で母親がダウン、入院するというアクシデントにみまわれたケースもありました。

当センターは親へのアドバイスを中心に、子どもをたくましく成長させる治療方法をとっています。それゆえやる気のない親のケースはあまりもちこまれません。子どもがたくましく成長するには、たいへん時間のかかることです。この学校は、年々早い段階で親にカウンセリングに行くようすすめています。早いケースでは2日学校を休んだだけで来所したというのもありました。平均してみると、不登校による欠席日数は10数日で来所しています。

ことし相談を受けた7人の生徒は、7人全員が無事に卒業できました。成功率100%です。

親が頑張り、学校がうまく協力してくれれば、こんなにも解決率があがるという証しです。

もちろん毎年100%というわけにはいかないのですが。

(06.03.14)

2006.03.14  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》福田俊一

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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