「アドバイスどおり小さな働きかけを地道に積み重ねてきてよかった!」・・お母さんの喜び|ひきこもり カウンセリング治療専門外来 ニート(NEET)

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「アドバイスどおり小さな働きかけを地道に積み重ねてきてよかった!」・・お母さんの喜び

娘がひきこもって十年、万策つきて母親が来所

美香さん(33才)はひきこもって十年になります。二階の自分の部屋からでてこず、お風呂とトイレ、必要な時だけしか下に降りてきません。お父さんとの関係がこじれにこじれてひきこもってしまいました。

お父さんと娘の間に入ってお母さんはなんとか改善しないものかと必死で走りまわりました。「精神科に行ったら、『本人を連れて来なくてはねー、なんとも』」と言われ、他のカウンセリングセンターでは「暖かく見守ってあげましょう」と言われ、市の相談所では「統合失調症かも・・・入院させなさい」と言われ。

どのアドバイスも効果をあげないまま年月が過ぎ去っただけのようでした。

「どこへ行ってもダメだったんです。それに母親として娘をぜったいに入院させるようなことはさせたくないと思って」と、お母さんは目がしらを押さえながら話しました。「ひきこもってもう十年になりますけど、なんとかならないでしょうか?インターネットで読んだら『淀屋橋心理療法センターは、親にアドバイスをさしあげます』と、書いてありましたので、最後の頼みの綱の心境でやってきました」と、必死の表情でお母さんは話しました。

「いつになったら、家族いっしょに暮らせるのか・・・」

父親は美香の暴言暴力に耐えかねて三年前に家をでて別の所で暮らしているということでした。母親は娘と父親の家を行ったり来たり。しかし事態は少しも変わりませんでした。「家族三人が一緒に暮らすという元の状態にいつになったら戻れるのか。このままではあまりにも父親も娘もかわいそうです。父親を追いだし、私を拒否して口もきかないなんて。あの娘が少しでも人間らしい気持ちを取り戻してくれたら。今のままではあまりにも淋しい人生でしかないじゃないですか」と、母親は訴えるように話しました。

時間をかけじっくり話しを聞くカウンセラー

カウンセラーは話しの全体像を把握するため、時間をかけじっくりと聞いてゆきます。長い年月にわたってこじれてしまった家族の問題は、一方向からのみ聞いただけでは解決のポイントをつかむに十分ではありません。360度の角度から光をあて、家族関係の現状をつぶさに知り解決の糸口を見つけていきます。

父親と美香の関係が険悪になるに到った経緯や、なぜこのようにこじれてしまったのか、その間どんなアドバイスや取り組みがあったのかなどなど、細かな質問をなげかけながら状況を把握していきます。長年苦労してきた母親の心をくみ取りよりそいながら、ゆっくりと聞いていきました。

小さな刺激の少ない働きかけを続けていきましょう

先ほどの状況を聞きながら、カウンセラーは「母親は絵を描くのが好き。娘の美香は手紙やメモなら受け取る」という情報を生かそうと考えました。

カウ:美香さんはお母さんの手紙やメモなら、読まれますか?

母親:そうですね、テーブルに置いといたらなくなってますので。でも返事はありません。

カウ:そしたらハガキ大の紙に桜の絵を描いて、娘さんへのメッセージを書いてみられては?

母親:はー、ハガキに桜の絵をですか?なるほど、メモよりいいかもしれませんね。一度やってみます。

カウ:それと美香さんの誕生日にプレゼントをしたりとか、好きなものを置いといたりとか・・・これからは美香さんが喜ばれそうな物を、準備していただきます。

母親:そうですね、いままでそんなことに気がつきませんでした。そのほうが娘もうれしいですよね。

それからというもの、お母さんはせっせとハガキに絵を描いたり、美香さんが喜びそうなファッションのパンフレットをテーブルに置いといたりしました。それがうまくいったのでカウンセラーは、母親から娘にするといいのではと思うさりげないことを引き続きアドバイスしていきました。

三ヶ月後、美香さんに良い変化がみられお母さんは感激

「先生、美香に良い動きがあったんです。もう信じられないことですが・・・」と、お母さんはカウンセリングが始まるや否や話し始めました。よほど嬉しかったのかニコニコ顔で頬を紅潮させて。

外出から帰ってきたら、キッチンのテーブルに大きなダンボール箱が一つぽんと置いてありました。メモを読むと「東北の震災を受けて困っているおばさんに、送ってあげてください」とありました。小さい頃からかわいがってもらっていたおばさんです。3月11日の東日本大震災以来心配していたようです。中をみるとテッシュペーパーや水などの細々とした生活用品や雑貨、缶詰・乾物などの食べ物などがつめてありました。どうやら自分でマーケットに行って買い求めてきたようです。

「先生、私もう信じられないんです。あの娘にこんなやさしい気持ちが残っていたなんて・・」と、お母さんは本当にうれしそうです。「アドバイスどおり小さな働きかけを地道に積み重ねてきたことが、このような美香の良い動きにつながったと思います。続けてきてほんとうに良かった!もうどんなにしても、あの娘はだめなんだとあきらめていたのに。これからも先生のアドバイスを守って、地道に小さなことを積み重ねていきたいと思います。よろしくお願いします」と、お母さんの声には力がこもっていました。

「小さな働きかけを地道に積み重ねる」努力が効果をあげて

本ケースの解決はまだまだこれからです。が、なによりお母さんがやる気をだしてこられたのが心強いです。十年のひきこもりが、三ヶ月で良い変化をおこすことができたのですから、完全解決も夢ではありません。

淀屋橋心理療法センターにおけるカウンセリングの特徴の一つ「小さな働きかけを地道に積み重ねる」努力が効果をあげてきています。親の根気よく小さな思いやりが、凍ったままだった美香さんの心を少しづつ溶かしていっているようです。

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淀屋橋心理療法センター
福田 俊一(所長、精神科医)
増井 昌美(家族問題研究室長)

2011年4月26日

十年のひきこもりに光が!

十年ひきこもっていた娘に、「小さな働きかけを地道に積み重ねる」努力が効果をあげて喜ぶお母さん。

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 息子にカウンセリングの話をしても行きたがらないと思うのですが、どうしたらよいでしょうか。

 カウンセリングは初めてで、どんな場所でどんな形でするのか不安です。


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