友だち・社会性関連編:いじめられっ子

わが子が「いじめ」られているか否か、母親がこれを見つけるのは大変です。よほどひどくいじめられているのでない限り、外見だけでは判断できないからです。最近でこそ「いじめ」に関する相談は、なりを潜めてはいますが、決してなくなってはいません。

「家族の心理療法」(朱鷺書房、福田俊一、増井昌美著)には、「いじめの早期発見チェックリスト」や、事例を紹介しながら「いじめに家族でどう対応するか」など、具体的な問題を家族療法の視点から書いています。この本については、別項目で詳しくお話することにして、まずはPHPの百科事典から紹介しましょう。

『いじめられっ子』(別冊PHPより)

なかなか子どもは、自分がいじめられていることを家で言いません。子どもには子どものプライドがあるのでしょうか。叩かれたあとがあっても、「自分で転んだ」と言うことが多いようです。

こんなとき親として気をつけることは、「どうしたの」と問いつめるのでなく、できるだけ話しやすい雰囲気をつくってあげること。いじめられっ子はいじめられてもはっきりと言い返せない、つまり自己表現(主張)が弱い子に多いようです。

「ケーキ買ってきたのよ。食べない?」と場を用意しながら、「きょうね、おばあちゃんから電話あったよ」といった話しやすい話題で言葉がけをしていきます。いじめられて凍りついていた心の扉が少しづつゆるんでくるのを待ちましょう。「お母さんは、どんな話でも聞いてくれる。僕(私)の味方だ」と、子どもの心に信頼感を芽ばえさせることが大事です。

いじめられる子も悪いと言われますが、それは別問題です。なによりも理不尽な目にあわされて傷ついています。担任や他の人の正論に傾かず、しっかりわが子を見つめることです。ただ心配のあまり親が先に動いてしまうことがよくありますが、これは親子の信頼感にひびがはいるもと。「いじめ」は非常にデリケートな問題だけに、取り組みには慎重さが必要です。おとなの判断で「子によかれ」と思って先走らないよう気をつけましょう。ただし、いじめられる度合いがきつく、子どもの心身に危害が及ぶ場合は別です。

いじめをやめさせる努力のなかで、子どもが教師や親に不信感をつのらせていないかは、常に気をつけている必要があります。だんだん本人の信頼感が増えていないと心配です。

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