本「克服できる過食症・拒食症」&「しぐさで子どもの気持ちがわかる本」の執筆を終えて

今年の夏はダブル執筆だった。二冊の本を同時並行で書いていくというウルトラEをやり終えた。

二冊の本をちょっと紹介

大変だったのは、タイトルからわかるように、この二冊の性質が正反対といってもいいくらいかけ離れていたこと。

「克服できる過食症・拒食症」は、摂食障害の専門書にちかい内容。過食症や拒食症を抱えている本人やその家族が読んで、「なるほど、私とよく似てる。頑張ればなおるんや!」と、思ってもらえる内容を。またパラメディカルの人たちにも、治療のアプローチが参考になる書き方をと心がけ、ポイントをピシッと押さえてある書き方を試みた。

「『しぐさ』で子どもの気持ちがわかる本」は、子育て真っ最中のヤングママたちにむけた手引き書のようなもの。わかりやすく、読みやすくが一番に要求される。どちらかというと、こちらの書き方のほうが難しいなという印象がある。

「プライバシー保護」は最優先の課題

症状をもとに執筆するとき、一番神経をつかうのは「プライバシーの保護」である。書いてある内容が「あれ、これ、私のこととちがうの」と、思われないよう気を配らねばならない。執筆パートナーである福田所長の担当するケースと、増井のケースをいくつかまぜて書く。できあがったものからは、登場人物は特定できないような内容になっている。みなさんの「プライバシー保護」のためには、最大限の努力を払っている。

また専門書なので、おなじテーマについて書いてある本は多くある。「おや、この文章、どっかで読んだぞ」ということのないよう、執筆前には主要書店をまわって内容をざっとチェックする。おなじ表題だったということも過去にはあって、ひやりとしたことがある。出版前だったので、危うく難をのがれた。

執筆者どうしのチームワークがいい内容を生み出す

執筆内容に関しては、何度も顔をつきあわせて話し合う。担当したケースについて、こまごまと語りあいながら、次第に章だてができていく。とくにPHPから依頼をうけた本は、幼い子(3~4才から小学低学年)が中心の本だったので、普段担当しているケースが執筆資料となりにくい。福田所長のはからいで、近くの幼稚園や保育園の先生方に来所していただき、数時間にわたる対談の時間がもてた。現場からの生の声はたいへん参考になった。執筆内容の全体的な構図が、話し合いのなかで構築されていった。

また執筆者二人だけだと、内容の展開に限度があると判断。PHP研究所の教育出版部から編集長さんにもお越しいただいた。三人の白熱した意見がとびかうなか、苦手と思われたお母さん方への語りかけるような文体が自然にわいてきたのは不思議だった。

たった一月で本が書ける?

そんなこと不可能だ。一月で一冊の本が書けるなんて。そう思っていた。確かに一人で書くのではないが、かなり夢物語のような気がしていた。編集長を交えた対談をもったのが7月の終わり頃。その内容をテープでおこし、それをもとに猛スピードで書き始めたのは8月に入ってから。そして締め切り期限の8月末には、すべての執筆ができあがっていた。

書きあがたった原稿をメイルで順次編集部に送って、それをもとにあちらでは挿し絵を描いてくださっていたようだ。所長との内容あわせや原稿校正も時間との戦いのなかで行われた。みんな必死で、アンテナをとぎすまして、むだをはぶき、所長と増井のチームワーク執筆、そこへ編集長さんの援護射撃が加わって、執筆は締め切り期限までに完成した。バンザーイ!!

みなさん今年、淀屋橋心理療法センターからでるこの二冊の本をぜひ読んでくださいね。

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