淀屋橋心理療法センターでは、毎年たくさんの不登校の相談をおうけしています。
タイプ別にみてみると「心身症タイプの不登校」「非行タイプの不登校」「ひきこもりタイプの不登校」「摂食障害タイプの不登校」「発達障害タイプの不登校」「いじめ不登校」「家庭内暴力タイプの不登校」など、さまざまです。ですから「不登校ならば、この方向ですべて治療できる」というものではないのです。
もちろん、いずれもカウンセリング治療の対象ですが、家族の協力が必要な場合や学校の協力が必要な場合もあり、一言で「治療」といっても、薬だけで治療といったシンプルなものではありません。カウンセリングの治療期間も数週間で治療できる場合もあれば、一年以上もカウンセリング治療を続けている方もおられます。それは、不登校の相談はその子の個性や家族の特徴、人間関係や学力不振など、様々な要素が複雑にからみあっているからです。パソコンやスマホの普及といった時代の変化も不登校の治療に影響を及ぼしています。それゆえ、従来の「傾聴」中心のカウンセリングや「見守りましょう」といった姿勢だけでは治療が困難になってきているといえます。
また、不登校の当事者が「子ども」であるということも治療上とても重要です。社会経験が少ない分、いくら不登校の原因が明確であっても自分だけでは解決できないことがほとんどです。おまけに、親や担任の先生の協力をのぞんでいても、すぐに相談できないところが不登校の問題解決の難しいところです。当センターのカウンセラーは、時には子どもさんの代弁者になって学校やクラスメートとの橋渡しをしたり、客観的に子どもさんを分析することにより、どんな治療法(対応)がその子に合っているのかをアドバイスしたり、カウンセリングで治療可能かなどといった、カウンセリングの治療プランを親御さんにお示しします。