親子関連編:過保護・過干渉

不登校の中学一年生のお母さんが来所されています。話を聞いて心のなかで驚いています。毎朝、K子ちゃんを起こすことから日課が始まります。「お母さん、のどかわいた。ジュースもってきて」「お母さん、タオル。手がねたねたしてるの」。食べた食器はそのまんま。お母さんがみんな流しに運びます。脱いだ服も、下着も、みんなお母さんが後始末。う~ん、これ、なんとかしないと。

『過保護・過干渉』(別冊PHPより)

ひと昔まえなら、きょうだい四~五人といってもめずらしくなかったんです。今では一~二人がふつう。少子化時代だから、つい大事にしすぎるのも無理はないのですが。

子どもが幼いころは、過保護・過干渉でもいいでしょう。まだ自我も小さい芽ですし、かまってあげるほうがすくすく育ちます。問題となるのは、自分で自分のことができるようにしつけていかないといけない年齢になってもまだ親が手を出し、口を出していること。小学生ごろから、この準備はスタートしています。

自己管理ができないと子どもはとても不便だし、お母さん自身も手を抜くことができず疲れてしまいます。不登校で来所のお母さんの話です。

使い捨てコンタクトレンズの取り替えを中学三年になってもできないで、いつも「取り替える時期ですよ」と言ってもらい、してもらい。こんなわけですから、集団生活も自分で自分のことがうまくできません。

小学生にあがったら、少しづつ自分で自分のことができるようしむけてあげましょう。コツは次の三つです。1、「ああしなさい、こうしなさい」と、行動の指示をしない。2、「それはだめ。こうじゃない」と、親がすぐに結論を言わない。3、子どもに代わって代弁、代行しない。

子どもは自分でできることで喜びを感じ、自身をつけていきます。集団の中でも自信をもって自分を前に出していけるのです。

子育てでいちばん大事な「子を思う気持ち」はあるわけですから、自信をもって、ただその出し方は工夫しましょう。

関連記事

「過食症だった私が、会計事務所で働けてる。うれしいな」(瑠美29)

重症の過食症。発症後6年たって来所したケースだが、治療をスタートして2年後には過食も止まり働くことができだした。症状が重かったわりには、比較的早く克服への道を歩めたケースである。 過食症になって6年目に来所 過食症になっ […]

福田所長、関西テレビに出演「摂食障害(過食症・拒食症)、ダイエットからはまる若い女性たち」

ダイエットをきっかけにして、摂食障害(拒食症・過食症)にはまっていく女性が多いという状況を、関西テレビF-CUBE「ザ・プレミア」の番組がとりあげました。ディレクターの山本さんが、当センターに取材にこられました。 『きれ […]

2014.12.09

リストカット(自傷行為)の止め方を教えてください

「どうすればリストカット(自傷行為)は止まりますか?」よく頂く質問です。 リストカット(自傷行為)は本人さんにとっては、「まずい事ではあるが、一方で必要なもの」になっている事が多いのです。色々な苦しい状況が、リストカット […]

シリーズ記事

1.親子関連編:過保護・過干渉

不登校の中学一年生のお母さんが来所されています。話を聞いて心のなかで驚いています。毎朝、K子ちゃんを起こすことから日課が始まります。「お母さん、のどかわいた。ジュースもってきて」「お母さん、タオル。手がねたねたしてるの」 […]

2.親子関連編:甘える

「甘え」は、心の養命酒 K子さんは5年前から過食症で苦しんでいます。今25才ですから20才のときに発症したと言えます。きっかけは「ダイエット」。「やせたい、スマートになりたい」というやせ願望にとらわれて、だんだんはまって […]

3.親子関連編:子どもの「ひっつき虫」と、お母さんのヒステリー

幼い子ども(一才半)を連れた母親のケースです。面接中にこんな場面が出てきました。母親がなにか話そうとすると、ひざの上にあがってきて、母親の口をふさごうとします。「もう、この子は。あっちへ行ってって言ってるでしょう」と、切 […]

コラム一覧へ