ストレス・シリーズ(3)あなたのストレスサインと解消法はありますか?

これがあなたのストレスサイン

ストレスは人によって表れ方がさまざまである。大事なことは自分のストレスサインを知ること。比較的誰にでも出やすく自覚しやすいサインとしては次のようなものがある。

【肩こり、頭痛、めまい、寝つきがわるい、すぐに目がさめる、食欲不振、意欲がわかない、胃が痛む下痢、集中力に欠ける、イライラする、朝気分がすぐれないなど】

症状とまではいかないが、ほっておくとなんらかの症状を引き起こす恐れのあるストレスサインには、つぎのようなものがあげられる。

  1. 仕事の能率が低下する
  2. 仕事のミスやロスが増える
  3. 遅刻、早退、欠勤が多くなる
  4. 仲間から孤立するようになる
  5. 他人の言動を気にする
  6. 態度が落ち着かなくなる
  7. 口数が少なくなる
  8. 考え込むようになる
  9. ささいなことで怒ったり反抗したりする
  10. 酒を飲むと人が変わる

(この項目は大阪府立公衆衛生研究調査による)

こういうサインがでてきたら、バネが伸びきってしまわないうちに自分に合ったリラックス法で解消をはかることが必要である。

あなたの「ストレスサイン」と「解消法」を教えてください

  • 康夫さん(営業マン、36才)
  • ストレス:なんといってもチームとしての業績が上がらないと、イラだちます。

    解消法:そんなときは思いっきり、自転車で川縁をはしるんです。身体じゅうに風をうけてスカッとしますよ。

  • 孝夫さん(商社勤務、32才)
  • ストレス:リストラで減った人員がうめてもらえなくて。大幅の戦力ダウンでチームはガタガタ。しかしノルマはあげなきゃならないですからね、肩はこるし頭は痛いし。

    解消法:もうこうなると大声を出すしかない。ぼくはストレスをあたりにまき散らして解消するんです。いけませんかね。

  • 昌子さん(クリニック勤務、40才)
  • ストレス:次から次へと仕事がくるんですよ。それも患者さんがらみのことなので明日にまわせなくって。アトピーでかゆくなる人みたいに、くびれた所がかゆくなるんです。

    解消法:まずは対処法だけどワーッとかいて、きつめの薬をぬっておきます。あとはいつもとちがうマーケットへでかけたり、デパートで買い物をしたりします。

  • 佐知子さん(コンピューター会社勤務、31才)
  • ストレス:あまり感じないんです、ストレスって。でも朝起きたときにその事が頭をよぎると気分が重いってことあります。これがストレスなんでしょうね。

    解消法:できるだけその事を考えないようにします。映画をみにいったり友だちにあったりして、ふだんとちがうことをします。

  • 秀夫さん(人材派遣業勤務、45才)

    ストレス:イライラしますよ。それとチクッと胃のあたりが痛んだり。かさなると胃潰瘍になるんじゃないかと心配になります。

    解消法:パチンコです。わざと一張羅の背広を着ていくんです。あえて自分のプライドを傷つけ、みじめさを味わうために。そしたら「なんとかしなければ」って、闘志が湧いてくるんだな。不思議なことに。

  • 文雄さん(小学校の先生35才)
  • ストレス:イライラしてあたりちらしています。それとやけにタバコをすったり、本数が増えてしまって。いけないですよね。

    解消法:ボーッとして、金魚が泳いでるのみてるとホッとします。ゆったりするのが自分の持ち味だと思ってますので、ビールのんでホワーッとした感じでいるのが好きです。

  • 真知子さん(部長秘書28才)
  • ストレス:やはりスケジュールどおり仕事が運ばないとき、イライラして。明くる朝電車のなかでかならずといっていいほど下痢になるんです。下腹にキュッとさし込みがきて、苦しいのなんのって。一駅ごとにトイレの場所知ってますよ。

    解消法:できるだけ溜めないようにしてます。気の合うともだちに電話して、思いっきり飲んで食べて発散するようにしてます。ふだんから今度はあそこの店に行こうって目をつけていて、イライラしてきたら「それ行け!」みたいな感じで。その日のストレスはその日のうちに解消、これが秘訣かな。

みんなそれぞれ自分のストレスサインと解消法をもっているようだ。仕事は人生と同じく長距離マラソンにたとえられる。走り抜いてこそ花も実もある結果を手にすることができる。どんな理由であれ、途中で棄権することのないようにしたい。「丈夫で長持ち」をモットーに、心身とも無理をせずゴールまで走り抜きたいものである。

「職場のストレス・マネジメント」から。

この内容は、当センターから出版した「職場のストレス・マネジメント」(メディカ出版福田俊一、増井昌美著)を参照にし、さらに読みやすく加筆、補筆したものです。

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