ストレス・シリーズ(2)過剰ストレスは、なぜ症状を引き起こすのか?

日経新聞には、毎日のように働く人たちのストレスについての記事が取りあげられている。それだけ私たちの生活におけるストレス状態が当たり前のようになってきたということだろうか。つい先日は「重い職責、増すストレス」(04.11.29)というタイトルで書かれていた。

淀屋橋のホーム・ページでは、ストレスの基本的な理解の仕方や、自分のストレス度の見つけ方、またストレスをどう解消するか、どう生かすかなどを書いていきたい思っている。

過剰ストレスから身をまもる防衛物質の分泌

わかりやすいように、過剰ストレスをバネ計りにたとえてみよう。おもりの重さに合わせて、バネは伸びたり縮んだり柔軟に対応している。ところが、あまりにおもりが重すぎたり、長時間かかりすぎたりするとどうなるだろう。バネは伸びてしまい元に戻らなくなる。この重すぎるおもりが過剰ストレスであり、元に戻らなくなった状態がストレス症状である。身体に出ると「心身症(頭痛、胃潰瘍、神経性下痢など)」、メンタルな面にでると「神経症(うつ、不安神経症、強迫神経症)など)」と言われている。こうした症状が過剰ストレスによってどのように引き起こされるのか、生理学的に順を追ってみよう。

1.過剰ストレスがかかる

2.身体と心を守ろうとする次の三つの防衛物質が、血液中に分泌される

  • ベータ・エンドルフィン痛みや不安をやわらげる
  • カテコールアミン血圧をあげる
  • 副腎皮質ホルモンショックをやわらげる

3.非常事態にそなえる準備ができた

  • 戦うか逃げるか。いずれにしても非常事態には多くのエネルギーを必要とする。 カテコールアミンの働きで血管が収縮して血圧はあがる。心臓の機能は高められ、 筋肉に多くの血液が送り出される。呼吸ははやくなり、酸素が取り入れられる。 エネルギーの消費を可能にする準備ができたことになる。

もともとストレス反応は、非常事態に備える身体の防衛反応である。しかし、そのストレスが過剰であったり、長期間にわたると、ストレスが身体の症状としてでる「心身症」や神経の症状としてでる「神経症」を引き起こす結果となるのだ。

「職場のストレスマネジメント」から。

この内容は、当センターから出版した「職場のストレス・マネジメント」(メディカ出版福田俊一、増井昌美著)を参照にし、さらに読みやすく多少手を加えたものです。

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