『良くなるきざし』をお知らせします(由美高校三年生 摂食障害・過食症歴3年)

もう3年めの過食。でもこのごろなんか違ってきたの

「長く苦しい過食といつおさらばできるのか。もう永遠にとりつかれたままではないかしら」

こんな気もちを訴える人は本当に多いのです。面接治療も何度も暗礁にのりあげながらも、航海を続けてきました。そんなおり、ふと遠くに灯台の明かりが。そうです『良くなるきざし』がちらほらと、見えてきました。きょうは「こんなきざしが見えたら、良くなっている証拠ですよ」というお話をしましょう。高校三年生の由美の治療面接からです。

1.好きなことがみつかって、もう夢中。

 「え、こんなに毎日書いてるの?」びっくりするくらいのページ数。自分のホーム・ページができてから、もう入力に夢中。「これをしてると過食のことも忘れてる」そんなものを早くみつけましょう。コミック、映画、ゲーム、ファッションなんでもいいのです。

2.過食をしないですむ日が一日(一週間に)でもできた。

万歳!過食をしないですむ日がくるなんて。もうお祝いしてもいいくらい貴重な一日です。

3.食べ物のことを考えてる時間が減ってきたな。

寝てもさめても食べ物のことばかり。なにも手につかない。こんな苦しい日々を脱して、やっと他のことも考えられるようになった。

4.なんか味わって食べられるようになったわ。

つめこむように食べてた私。味なんかどうでもよかった。それがこのごろ違ってきたの。おいしいなって味わって食べられる。

5.食べる量もまえほど多くないし。

もうどれだけ食べたかわからないくらいお腹パンパン。人に言える量じゃないわね、あれは。それがこのごろまえほど多くないなって思う。「これくらいにしとこ」って止(と)められるようになったし。

6.「今日は過食やめとこう」って思えるし、実行できる。

もちろん過食をやめてしまうことはできないけどね。でもなんか「今日はいい一日だったな。過食するのやめとこう。最後までいい日で終わりたいから」。

7.家族といっしょに普通に食事ができるようになった。

「あれ、由美、このごろみんなといっしょに夕食食べて、いっしょに終わってるよね。すごいじゃない」と、お母さんは大喜びしてくれました。

8.友だちとレストランに入って、普通に食べられた。

これがいやでついつい仲良しグループで動くの避けてた。でももうだいじょうぶ。きのうもみんなといっしょにマクドでしゃべってて、ハンバーガー、ふつうに楽しく食べられたの。

9.「ね、お母さん、聞いて、聞いて!」

外であったいやなこと、つらかったこと、楽しかったこと、なんでもお母さんに話すの。お母さん一生懸命聞いてくれる。「話してよかったなあ。お母さん大好き」って思える。

10.「あのね、お父さん、それだけはしないで」

お父さんたらね、私のタオルで顔ふくの。あれがいやでいやで。「ちゃんと自分のあるじゃない。なんでそれ使わないの」って、ずーと前から言いたいけど言えなかった。でもやっと言えたの。

由美は高校一年生から過食と戦ってきました。「もうだめかも」と思い出したこの夏から、びっくりするような良いきざしがみえてきました。体重も1Kg減ってうれしそう。「私、がんばります」と、今上昇気流にのっています。

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