(中編)「毎日ライフ 7月号」(2005)に、家族療法の特集が掲載される

本論では、次の6事例をとりあげています。不登校、摂食障害(過食症・拒食症)、対人緊張、リストカット、家庭内暴力です。中編では、初めの3事例を紹介します。1事例づつとりあげながら、要点をまとめてみました。( — 中略)

毎日ライフ七月号【子どもの心と向き合う】 — 家族療法で乗りきる子どものトラブル(中編)

事例(1)「不登校」の子どもとの向き合い方

家では元気だが、学校に行こうとしない

T男(小4)が登校をしぶりだしたのは、2学期に入ってまもなくのことでした。 — 「はじめは朝起きをぐずり出して。起こしにいくと、『しんどい』と言って。 — 「怖い顔で起こすから、起きられなかった」とか、私に非があるから学校に行けないというような文句を言いだし、学校に行こうとしません。熱を測ると37度ほどあって、体の調子もよくないようで」。 ところが学校へ「きょうは腹痛で休みます」という連絡を入れたころからがぜん様子が変わってきたそうです。「 — テレビを見てゲラゲラ笑ってるし、キャッチボールしようと、私にまとわりつくし」。 — こんなに元気でなら、明日から学校へ行けるのでは。そんな感じを抱きながら、数カ月がたちました。 「T男、そろそろ学校へ行けるんじゃないの」 — 学校がらみの話しになると、T男の様子は一変します。「うるさい、そんなこと言うな」と、急に顔色を変えて怒りだします。 明るく元気なんだけれど、学校に関する話をもちだせないので、母親はどうしたらいいかほとほと困ってしまいました。

解説【親は子どもが不安と向き合うための手助けを】(詳しくは本書をお読みください)

1.子どもには「なぜ?」よりも「なに?」で聞こう

2.子どもは罪悪感でいっぱい

3.子どもの好きな話題を中心にコミュニケーション

4.目印は子どもの「勢い」

5.不安に向き合う力

6.不安を口にするのは登校のサイン

7.学校での様子を知らせてもらう

事例(2)摂食障害 — 拒食症

食べ物のカロリーにこだわって

— 「どうしたの。ちゃんと食べないと栄養とれないよ」と、一言いっただけなのにM子(16才)は「どうしてお母さんは、食べろ食べろばかり言うのよ。これ以上干渉しないで」と、すごい剣幕で言い返してきました。 — 「これはカロリー多いからいや」「あれは蛋白質が多く含まれているからダメ」 — ワカメ、しらす干し、キュウリの酢の物、といったカロリーの少ない物ばかりを好んで食べるようになりました。 「このしつこい食べ物へのこだわりは、何かの病気ではないか」と不安にかられだし、とりあえず近くの内科へ。 — 「摂食障害です。なかでも拒食症といって、食を拒否する症状です。内科だけでは難しいので、本症の専門家の受診をおすすめします」と、言われました。

解説【拒食症の特徴】 1.「やせた自分が生きがい」なので、専門家の治療が必要 2.拒食症の早期発見チェックリスト(淀屋橋心理療法センター作成)

事例(3)摂食障害 — 過食症

食欲が止まらない。なぜこうなるの? Y美(20才大学3年生、発症して1.5年経過、165cm52kg) 「 — 失恋から悲しくて「やけ食い」に。気持ちの整理がついたのに、食べるのはとまりませんでした」。 夕飯を食べてお腹はいっぱいなのに、次から次へと食べ物に手がのびて。「胃の具合でも悪いんじゃない」という母の言葉をうけて内科で検査してもらいましたが、すべて異常なし。 Y美から過食症だと聞かされて、「えっ過食、過食ってなんのこと」と、母親はびっくり。Y美は本から仕入れたにわか知識をかき集め、母親に説明しました。

解説【過食症の特徴】

1.食べ物をめぐる親子げんかで心身ともに疲れ果て

2.過食症の早期発見チェックリスト(淀屋橋心理療法センター作成)

(4)摂食障害(拒食症・過食症)を疑ったら

食べ物への執着が激しければ、専門家へ相談を

摂食障害(過食症・拒食症)にかかりやすい子の見分け方

こんなタイプのお子さんではありませんか? *小さい頃から手のかからない良い子だった。 *やさしい家族思いの面があり、弟や妹の面倒をよくみてくれる。 *家族や周りの人への気づかいた、とてもよくできていた。 (他6項目)

食を自制する歯止めの工夫

— 経済的に支出がエスカレートしないよう「○○円までなら出してあげられるよ」といった感じで、お小遣いの上限を決めましょう。また余分の食べ物を家の中に置かないようにしてください。 —

摂食障害(過食症・拒食症)は、こんな家庭に起こりやすい。

1.思いやりが深い、家のなかに波風がたたない家族ではありませんか。

2.幼い頃から母親が娘に代わってすぐに代弁する習慣はないでしょうか。

3.親の考えですぐ結論をポーンと言ってしまうくせはないでそうか。

4.思春期にさしかかっているのに、親が「境界線を超える」行為を続けている。

5.男性中心社会への反発心が芽生え、両親の間にもそれを感じています。

6.親子でもぜんぜん違うライプだな、と感じていませんか。

治るポイントは「夢中になれるもの」を、見つけること

— 「食べないことや、食べること」で自分の存在を主張していた子どもが、食べ物にたよらなくても夢中になれるもので自分を感じることができれば、過食症・拒食症もしだいに姿を消していきます。

2019.04.17  著者:福田俊一 増井昌美

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子育てに生かす「家族療法」:平成13年09月 別冊PHP

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マスコミ出演

昭和59年 NHKおはようジャーナル「カルテは語る 登校を拒否する子どもたち」 昭和60年 NHKおはようジャーナル「夫たちの憂うつ」 昭和61年 NHKクローズアップ「拒食症」 週刊朝日連載「しあわせ迷路地図 […]

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