番外編(1):いじめの家族療法を紹介した本『家族の心理療法』(朱鷺書房)|子育ての悩み

子育ての悩み
番外編(1):いじめの家族療法を紹介した本『家族の心理療法』(朱鷺書房)

当センターから上梓した本に「家族の心理療法」(朱鷺書房、福田俊一、増井昌美著)というのがあります。これは「いじめ」を中心に、家族がどう取り組むか、学校(担任)との協力体制はどうすれば組めるか、本人をどう成長に導くかを書いた本です。ちょうど「いじめ」の項目がでてきましたので、ここで内容を紹介したいと思います。(これは別冊PHPにのっていません)

『家族の心理療法』(朱鷺書房)

「子どもの心の傷を癒す家族の力」

いじめ、不登校、無気力症などなど。子どもが心の傷に苦しむとき、本人をとりまく周囲の人にも治療の視野を広げていくことが欠かせない。家族のなかでこそ、子どもは生きる力を獲得していく。家族とはなにか、いかにして家族の治癒力を高めるか。具体的事例をもとに、治療のプロセスを紹介した本である。

目次を追いながら、本の内容を紹介

一章 母親の不安

  1. 腕の青あざから、いじめを疑う(小五男子)
  2. 事例をもとに親や先生への信頼感を深め、いじめ解決のプロセスで親子の絆を深めるにはを紹介している。

  3. 「どうしてやり返さないの」と、親は思うが(小五男子)
  4. もっと子どもをよく知るために、日常生活の記録をつけてみることをアドバイスしている。

  5. 「バイキンだ、きたねえぞ」とからかわれて(小六女子)
  6. 「私の育て方が悪かったのか」と悩む母親。しかし悩むだけでは解決しない。いじめられたことを話せる家庭づくりとは。母親はどんな対応をすればいいかなど、具体的にアドバイス。

  7. 娘が「いじめられているらしい」と、聞かされて(小六女子)
  8. 心配で、食事ものどをとおらない母親。担任の先生に話したほうがいいか、迷ったあげくやはり相談を。結果として「話してよかった」という安堵をえることができた。

  9. 「おまえなんか死ね!」の手紙がポストに(中一女子)
  10. 正義感をだしてかばったがために、自分もいじめの標的にされて不登校になってしまった。学校側の協力を得て、再登校にこぎつけることができた。

二章 学校との話し合いのむずかしさ

  1. 「先生、いますぐ事実確認してください」(小四女子)
  2. 怪我はしなかったけど、いじめられたのは三回目。母親が担任の先生に伝えるときのこつを説明。

  3. 「過保護ですね、お母さんは」の言葉にカッと(中一男子)
  4. お金を貸さないと、弁当箱を隠されるといういじめにあっていた。先生に伝えても取りあってもらえないというもどかしさ。教師と親が同じ温度で土俵にあがるのはむずかしい。

  5. 「学校のここだけは許せません」(小六男子)
  6. 給食をじかに机の上におかれて、母親は奮起。父親の協力の大切さと、両親のチームワークの取り方を説明。

  7. 心ない校則、もういいかげんにして(高二担任の話)
  8. それでも味方をしてやりたい(中学生徒相談係の先生の話)
  9. ピンチをチャンスにと、全校あげて取り組む(小六担任の話)

三章 仲良しグループからいじめで不登校に(小六女子)

  1. やっと話せたいじめの実態 ---- いじめを母親に話したけど、比重がちがう
  2. 功を奏した父親の協力 ---- 母親と本人の言い落差を父親がうまくなだめて
  3. 再登校のきっかけ ---- 担任の協力が大きな陰日向の力に
  4. 登校後の家庭の役割 ---- 再登校したら親はいっそう気持ちを引き締めて

四章 家庭内暴力からの立ち直り(中二男子)

  1. いじめから不登校、家庭内暴力へ ---- 部活が原因?担任と母親の対立が表面化
  2. 争う両親から向き合う両親へ ---- 母親が、息子と父親をつなぐ心のパイプ探しに
  3. 両親の協力体制で大きく前進 ---- 母親は、父親への「橋渡し役」を。生きる父親の機転
  4. やっと解け始めた心の氷 ---- 担任の家庭訪問が、本人の心を開いて、再登校が可能に

五章 いじめの後遺症から学校恐怖に(高一男子)

  1. 尾を引いていた中学時代のいじめ ---- 学校で生徒にはいじめられ、担任からはなじられ
  2. 危機脱出のカギをさぐる ---- 親子で「テンポ」の違いを認識、「雑談」ができる家庭に
  3. 危機克服に向けてスタート ---- 道案内役のセラピストに導かれ、一歩一歩元気を回復
  4. 「不安がいっぱい」は、良いサインー「もうだめ」「むかつく」「学校はいやだ」と落ち込むけど
  5. 心の重荷を語り出すと、頂上は近いーいじめを自ら語りだして、再登校が実現した

六章 長年の対人緊張を克服(大一女性)

  1. 根強く残る身近な人への不信感 ---- 幼稚園から始まったいじめが、不登校、対人恐怖へと
  2. おだやか家族に嵐を起こす ---- 「家族で爆発」のすすめを、セラピストが主導で
  3. 対人緊張はこうすれば克服できる ---- 正直な人に多い対人緊張。罪のないうそで切り抜けよう
  4. 子どもの心の傷を癒す「家族で爆発」 ---- 家族で怒りの感情を共有し、爆発、発散へと歩む

七章 家族の再生

  1. 学校と家庭のチームワークは大きな力
  2. チームワークの前には多くの困難が

    「見守りましょう」の落とし穴

    さりげないふだんの様子を知らせ合う

    裏目にでやすい子どもの救出作戦

    不安を口にしだしたら、担任教師とのパイプを太く

    チームワークでピンチをチャンスに

  3. 家族の治癒力を問いなおす
  4. 「親子で雑談」が、治癒力を発揮する土台

    1+1=5が成り立つ両親協力の力学

    ジグソーパズルが完成する父親の参加

    「押してもダメ、引いてもダメ」、こんなときどうする?

    治癒力を発揮できる家族とは

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