拒食症の娘の言葉「私ができることは、やせることしかないんや」に、ショックを受けた母親(美桜 大4 21才 拒食症歴3年)|摂食障害 カウンセリング治療専門外来(過食症・拒食症)

摂食障害 カウンセリング治療専門外来(過食症・拒食症)
拒食症の娘の言葉「私ができることは、やせることしかないんや」に、ショックを受けた母親(美桜 大4 21才 拒食症歴3年)

摂食障害(拒食症)のカウンセリング治療は、淀屋橋心理療法センター(大阪)の「摂食障害専門外来」で行っております。
大阪府豊中市寺内2丁目13-49 TGC8-201(06-6866-1510))
TEL: 06-6866-1510 www.yodoyabashift.com/)

目次:

  1. これまでのあらすじ
  2. 半年後母子関係がかなり好転「カウンセリングを受けてよかった」と母親
  3. 「気持ちは穏やかになってきたけど、身体はまだまだやな」
  4. 「お母さん、私にできることは『やせること』しかないんやで」
  5. 「一番だいじなのは、母親と娘のコミュニケーションです」
    (ポイント1、2、3のアドバイス)

1.これまでのあらすじ

美桜さんは、大学1年生の夏ごろからあまり食べなくなってきました。「お母さんお弁当少なくして」とか「おやつに甘い物いらないよ」とか言うようになりました。50kgあった体重もすこしづつ減っていき、とうとう40kgギリギリをいったりきたりするようになりました。美桜さん自身はやせていくことがうれしくてなんども鏡に自分の姿を写してうれしそうながめていました。心配する母親とやせていくのがうれしい娘の口げんかは、毎日のようにくりかえされていました。そしてとうとう体重が35kgまで落ちたとき、淀屋橋心理療法センター摂食障害専門外来でカウンセリング治療をうけに母親が来所しました。

2.半年後母子関係がかなり好転「カウンセリングを受けてよかった」と母親

カウンセリングを受けて半年たったころ、母親から次のような話しがだされました。「美桜の体重が40kgに戻って、ホッとしています。自分で決めた物は食べられるようになってきましたし、大学にも行けるようになりました。ほんとうにカウンセリング治療を受けてよかったと思います」と、母親は話していました。

「それにね、先生、こないだ娘がびっくりするようなことを言い出したんですよ」と、母親が家であったエピソードを話してくれました。「娘のほうから『お母さん、いっしょにお風呂にはいろうか。背中流したげるよ』と言って来たんです。びっくりしました。私とっさに返事ができなくてポカンとしていると、娘は笑いながら『久しぶりやな』」と言っていました」。

こんなことを言うまで娘の母親にたいする気持ちは良くなっていたのか。食べ物への心配はつのっていたけれど、カウンセリング治療でうけたアドバイスを守って母親は娘への対応を工夫してきました。だんだんと二人の間でけんかは少なくなり、笑顔で話し合えるようになってきました。

3.「気持ちは穏やかになってきたけど、身体はまだまだやな」

「いっしょにお風呂にはいろう」という娘からの声かけはうれしかったけど、母親の気持ちは半分不安でした。あとで娘のほうから「お母さん、私の身体じろじろ見た!」とか言って、パニックのようになりはしないかしら。逆に「ほら見て、こんなにお肉がついてきたよ。あーあ、ゆううつ」と言って落ち込んだりしないかしら。

「いっしょにお風呂にはいろう、お母さん」という娘の気持ちは、なによりも母親への信頼感が回復してきた証拠にちがいありません。うれしいけど、恐さ半分、不安もいっぱいが、母親の正直な気持ちでした。

いっしょにお風呂に入ったときの気持ちをカウンセリングで母親は次のように語りました。「娘の身体をみて、やはり痛々しかったですね。腰骨がポコッと突き出ていて、背中に肉はぜんぜんついていないし。胸はあばら骨が浮き出ていて、見てられませんでした」と。「でも私に対する気持ちはここまで穏やかになってくれたんだなと、うれしかったです」とも。

4.「お母さん、私にできることは『やせること』しかないんやで」

お風呂にいっしょに入ってから2~3日したときのこと、美桜さんはポツンといいました。「お母さん、私ができることは『やせること』しかないんやで」と。母親はこれを聞いてビックリ。このごろは食べるほうも少しずつ食べられるようになってきて体重も安定してきていました。友人関係も復活していっしょに展覧会に行こうかという話しもありました。お風呂にいっしょに入ってから母子関係も、ますますスムーズになってきていましたので、母親には「まさか、そんな『やせること』しかないなんて!」と信じられない思いがいっぱいだったのです。

「なんで、なんでそんなこと言うの!?」と、母親は美桜に突っ込んで聞きたい衝動にかられましたが、「いや、ここでまた自分を押し出して娘が引っ込んでしまってはいけない」と、自分を必死で抑えたと言います。

「先生、こんなとき母親としてどうしたらいいんでしょうか?突っ込んで聞いたほうがいいのか、黙っていたほうがいいいのかどっちでしょうか?」と、母親はカウンセラーに聞きました。

5.「一番だいじなのは、母親と娘のコミュニケーションです」

この話しを聞いてカウンセラーは母親に次の三つのポイントを指摘しました。

  • ポイント1:「一番だいじなのは、母親と娘さんのコミュニケーションです。突っ込むことで娘さんとのコミュニケーションが良くなりいろんな効果もでてくるのか、それとも娘さんが黙りこくってしまいとぎれてしまうのか?これを一番に考えてください」。
  • ポイント2:「美桜さんの場合に限ってお答えしましょう。今の美桜さんなら、つっこんでも自分の意見を言い返す元気がおありのように思えます。お母さんの聞き方しだいでは、なかなか言い出せなかった本音がポロリと出て来る可能性もありますね。本音が言えたらこれからの美桜さんの気持ちがどんどん出て来るでしょう。治療上でも大きな前進が期待できるでしょう」
  • ポイント3:「しかしつっこみすぎないよう気をつけてください。美桜さんが黙りコクってしまうことも考えられます。口げんかになっても、親子関係が壊れないような工夫をしながらけんかすることが大切です」

カウンセラーからこのアドバイスをもらった母親は、ホッとしたようにつぶやきました。「やっぱり自分だけの考えで突っこんで聞かなくてよかった。私なら心配のあまり美桜を問いつめていたかもしれない。そしたらせっかくほぐれてきた美桜との関係にヒビが生じたかも。娘とのコミュにケーションがこわれないよう、慎重に対応しなくては」と、いい聞かせながら淀屋橋心理療法センターをあとにしました。

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福田俊一 所長 精神科医・心療内科医(カウンセリング治療歴38年)
増井昌美 摂食障害専門セラピスト(治療歴30年)

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2014年9月11日

摂食障害(拒食症)やせ願望は鉄よりも固い「やせることしかないんや」

拒食症で少しは食べられるようになりホッとしていた母親に、大学4年生の娘が投げかけた言葉「やせることしかないんや」。母親はショックを受けましたが、カウンセラーのアドバイスで気を取り直すことができました。頑固なやせ願望ですが、適切な対応で前進していけそうです。

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 息子にカウンセリングの話をしても行きたがらないと思うのですが、どうしたらよいでしょうか。

 カウンセリングは初めてで、どんな場所でどんな形でするのか不安です。


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