1.「カウンセリングと病院をかけ持ち」してもだいじょうぶでしょうか?(愛美 中2 拒食症歴1年)|摂食障害 カウンセリング治療専門外来(過食症・拒食症)

摂食障害 カウンセリング治療専門外来(過食症・拒食症)
1.「カウンセリングと病院をかけ持ち」してもだいじょうぶでしょうか?(愛美 中2 拒食症歴1年)

摂食障害(拒食症)のカウンセリング治療は、大阪の淀屋橋心理療法センターにある「摂食障害専門外来」で行っております。

大阪府豊中市寺内2丁目13-49 TGC 8-201(06-6866-1510))
TEL: 06-6866-1510 www.yodoyabashift.com/)

本文の目次(全体が一目でわかる)

  1. 食事を拒否し低体重になり、体育の時間に倒れた愛美
  2. 体重は減ってきてるが、入院はさせてもらえない
  3. 「病院だけでなく、拒食症を専門にするカウンセリング治療との掛け持ちは?」
  4. 「病院」と「カウンセリング」をかけ持ちする大切さと注意点
    • 注意点1:病院の先生と連携をとりながらカウンセリングを
    • 注意点2:危機を乗り越えるため、医師と最低体重の約束を
    • 注意点3:病院とカウンセリングの治療方針がちがうこともある
    • 注意点4:病院とカウンセリングが、お互い役割分担で
  5. カウンセリング治療の目標

中学2年生になる娘の愛美さんが拒食症と診断され、病院で定期的に治療を受けている母親が来所しました。体重が減ってきても入院させてもらえません。不安になった母親が病院での治療だけでなく、カウンセリングも受けられないかと当センターをさがしての来所でした。病院での治療とカウンセリングをかけ持ちで受けることの善し悪しについてお話しましょう。まずは母親にこれまでのいきさつを語ってもらいました。

(1)食事を拒否し低体重になり、体育の時間に倒れた愛美

愛美さんは食べ物を摂らない状態がつづき、体重が少しづつ減ってきました。朝の食事はコーンフレークとヨーグルトのみ。それでも体育の時間はやすんだことはないし、バレーボールのクラブ練習は率先して参加します。ところがある日学校から連絡があり「愛美さんが体育の時間に倒れて、保健室で休んでおられます。迎えにきてください」と。びっくりした母親はとんで娘の中学校へと車を走らせました。養護の先生から「愛美さんは体重が少なすぎるようです。ご家庭での食事に気をつけてください。これ以上体重が減ると、拒食症という病気かもしれませんので医師に相談してください」と、注意を受けました。

そんなできごとがあって母親としても娘の食事の量が少ないことをなんとかしなくてはという気もちが強くなってきました。しかし愛美が食べるのは、カロリーの少ない野菜とかしらす干し、それに豆腐くらいなものです。ゼロカロリーのゼリーだったら母親がすすめてやっと食べました。心配を通り越した母親が「愛美、なに考えてるの。もっと食べないとダメでしょ!」ときつく言うと、今までとはちがって愛美さんは素直に食べだしました。それで「そうか、ちょっときつめに言ったほうがいいのかも」と、母親は安心していました。

ところがある日なにげなくゴミ箱のなかを見てみると、口から出した食べ物が捨ててありました。それを見て母親はビックリ。事態の深刻さを感じ取り近くの心療内科を訪れました。ドクターは「拒食症の可能性が高いですね」と言い、そこから摂食障害の専門科がある病院を紹介してもらったということでした。

(2)体重は減ってきてるが、入院はさせてもらえない

現在母親と愛美さん(中2)は紹介された病院の小児科に、二週間に一度通っています。通い始めたころ体重は33kgありました。一ヶ月後、服を着たままで31kgです。段々体重が減ってきていますが、医師からは親がどう対応すればいいかのアドバイスがもらえません。母親はあせりました。「このままではこの子は死ぬかもしれない。こんなにやせてしまって」と思うと、いてもたってもいられませんでした。

「先生、愛美がこの病院に通うには、あまりにもやせすぎて体力的につらいようなんです。入院させてもらえないでしょうか?」と、母親はすがるように頼みました。担当医師は「愛美さんの体重は現在31kgですね。入院は本人が『どうしても治りたいので入院したい』と強く望まなければ認められません。今の様子からするとまだ愛美さんの気持ちはそこまでには至っていませんね」という説明がありました。

(3)「病院だけでなく、拒食症を専門にするカウンセリング治療とのかけ持ちは?」

愛美さんは体育で倒れて母親が保健室に迎えに行ったころより体力がおち、今では登校することでさえつらそうになってきました。「病院先生の説明だと、バタッと倒れて点滴して、またバタッと倒れて点滴して、そういうことを何度か経験しないと入院できないみたいなんです」と、母親は不安とあせりでいっぱいになりました。そこでインターネットでキーワード「拒食症、カウンセリング、大阪」(注)と入力して探しだしたのが、淀屋橋心理療法センター摂食障害(拒食症)専門外来でした。

これまでのいきさつを詳しく話した後、母親は精神科医でありカウンセリング治療歴40年の福田ドクターに尋ねました。「病院に通いながらカウンセリング治療をかけ持ちできたら、私たち親はどんなに安心して助かるかしれません。それはできないことでしょうか?」。福田ドクターは「それはできます。ただ今かかっておられる病院の先生の了解をとっていただく必要があります。それと気をつけないといけない点がありますのでくわしくお話しましょう」と、落ち着いて答えました。

(注:検索キーワード:拒食症、カウンセリング、大阪)

(4)「病院」と「カウンセリング」をかけ持ちする大切さと注意点

以下は福田ドクターの「病院とカウンセリングの掛け持ち」についての説明と母親のやりとりの抜粋です。

病院の先生と連携をとりながらカウンセリングを

福田Dr:拒食症の場合は「体重が低い」ですから、病院とつながっておく事は必要です。愛美さんの体重も現在31kgですね。するとこれから下がって行くことも考慮しておかないと。

母親:それじゃ病院とカウンセリングとのかけ持ちはできるんですね。

福田Dr:はい、できます。が、病院の先生の了解をとってください。拒食症のカウンセリング治療ではクライアントさんの体の安全を一番に考えて、担当医師と連携をとるようにしています。

危機を乗り越えるため、医師と最低体重の約束を

福田Dr:当センターではカウンセリングをスタートしてからでも体重が低すぎると判断した場合は、かかりつけ医師の診察をうけるよう依頼します。医師から「あなたは拒食症です。体重が○kgよりさがると入院ですよ」と、本人に最低体重をはっきり示して入院の約束をしてもらいます。

母親:病院の先生と愛美のあいだで「体重はこれ以下になったら入院」という約束をするということですね。

福田Dr:はい、そうです。このように「入院しなくてはいけない最低体重を本人と医師とのあいだではっきりと約束しておくこと」が、低体重からくる危機状態を乗り越えるポイントとなります。

母親:それを聞いてホッとしました。いままで心配でたまりませんでしたが、やっと気持ちが落ち着いてきました。

福田Dr:こちらも命の安全が確保されますと、カウンセリング治療に専念できますので効果をあげることができます。

病院とカウンセリングの治療方針がちがうこともある

福田Dr:しかし心配な点もあります。病院とカウンセリングの治療方針がちがう場合があります。

母親:違っていたら、効果がでにくい・・・ということですか?

福田Dr:治療方針がちがうと出すアドバイスがちがってきます。医師はああいう、カウンセリングではこういう・・・どうしよう。だから効果というよりは判断に迷いがでるでしょう。子どもさんにとっても「どっちを信じたらいいの?」と、迷って困るということが生じるかもしれません。

母親:そんなときはどうしたらいいででしょうか?どっちかを選ばないといけなくなりますね。

福田Dr:そうならないよう治療現場にいる私たちがよく話し合ってうまくいくよう努力します。しかし反対の場合もあるということを念頭においていただきたいんです。

病院とカウンセリングが、お互い役割分担で

福田Dr:究極の問題は子どもさんの命の危険ですよね。拒食症では体重はだいじょうぶかたえず注意しておきませんと。それには親ごさんの協力が不可欠となります。「危機脱出に必要な医学的処置(点滴や薬)は病院」で、「拒食症に立ち向かう力や家族内の問題解決はカウンセリング」でと、お互い役割分担をして取り組むと混乱しなくていいと思います。

(5)カウンセリング治療の目標

カウンセリングでは時間をかけてじっくりと話しを聞きながら、症状を出している問題点をさぐって行きます。最終的には本人に自分で立ち上がる力をつけてもらい、家族にもどう本人を援助したらいいかのアドバイスをだします。家族全体が機能し出すと、問題解決能力が伸びて拒食症へ立ち向かう勇気が湧いてきます。一歩一歩重荷を背負うて山道を登るような歩みですが、カウンセラーの道案内を得て、本人と家族は手に手を取り合って治癒にむかって山を登りはじめます。

摂食障害の治療のプロセスは、良くなりかけてはまた崩れ、また良くなりかけては崩れの連続といってもいいでしょう。その苦しさと闘いをとおして、本人の立ち上がる力がついていくようにカウンセラーは導きます。徐々にではありますがその積み重ねが自力となって、崩れてもいつの間にか自分で立ち上がれるようになっていきます。

また同時に本人のもつ本質(持ち味)がいつしか芽をだしてきます。カウンセリング治療では出てきた芽がのびのびと伸びていき、人間としての成長がみられるように導きます。カウンセリング治療でこうしたお手伝いをするのが、淀屋橋心理療法センターにおける『摂食障害(過食症・拒食症)のカウンセリング治療目標』だと思っています。

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福田 俊一 所長・精神科医(カウンセリング治療歴40年)
増井 昌美 摂食障害専門セラピスト(治療歴30年)
淀屋橋心理療法センター・摂食障害専門外来(大阪)
(561-0872 大阪府豊中市寺内2-13-49 TGC8-201)
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2014年5月2日

4 摂食障害(拒食症)の子をもつ母親の不安や疑問

拒食症の子どものお母さんから、よく出される質問にお答えする内容となっています。

過食・拒食の家族療法

神経性食欲不振症(拒食症)の診断基準

【厚生省特定疾患・神経性食欲不振症調査研究班】

(当センター福田所長研究班メンバー1984~1986)

  1. 標準体重の-20%以上のやせ
  2. 食行動の異常(不食、大食、隠れ食い、など)
  3. 体重や体型について歪んだ認識(体重増加に対する極端な恐怖など)
  4. 発症年令:30歳以下
  5. (女性ならば)無月経
  6. やせの原因と考えられる器質性疾患がない

「チーム医療としての摂食障害診療」(診断と治療社2009))

  1. 1.娘は食が細くやせているのに、体重を量ろうとしないのですが、どうすればいいでしょうか?
  2. 2.体重が何キロを割ったら「拒食症」と考える必要があるのでしょうか?
  3. 3.食後走り回ったりして「体重を減らそうとします」止められないでしょうか?
  4. 4.子どもの体重が増えて親は喜んでいるのですが、子どもは機嫌が悪くて困っています。なぜこのようなことになるんでしょうか?
  5. 1.食べることに関しては、母親は口をはさまないほうがいいんでしょうか?
  6. 1.ダイエットから体重が減りすぎて不安な母親「この子、ひょっとして拒食症!?」(拒食症歴1年 中3)
  7. 1.娘の体重が減りすぎて不安な母親。「入院させたいんだけど」(亜由美 24才 拒食症歴5年)
  8. 1.「バレエ発表会が終わったらお弁当の量を増やす」と約束したのに(舞 中3 拒食症歴2年)
  9. 1.「カウンセリングと病院をかけ持ち」してもだいじょうぶでしょうか?(愛美 中2 拒食症歴1年)

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タイプ別に不登校への対応の仕方を掲載。当センター発行の機関誌「RAINBOW」から、学校の先生方向けに書いたものを加筆・修正したものです。

不登校タイプ別対応の仕方

ご相談件数

ご相談件数の多い順番に、摂食障害不登校うつ・・・となっています。

地域別割割合

京阪神・近畿圏以外の遠方から来所される方もたくさんおられます。

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よくある質問

 息子にカウンセリングの話をしても行きたがらないと思うのですが、どうしたらよいでしょうか。

 カウンセリングは初めてで、どんな場所でどんな形でするのか不安です。


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