今回はギリギリタイプの子どもさんのお話です。
高校生の不登校には「留年」の二文字がつきものです。毎年、淀屋橋心理療法センターにも、二学期や三学期になって「なんとか留年は避けたい」と切実に願っておられる親御さんが多数相談に来られます。
「『留年』を避けるためにも一日でも早く再登校してほしい」または「せめてギリギリでもいいから登校してほしい」。これがわが子を思いやる親御さんの率直なお気持ちでしょう。
私どもも、ギリギリタイプの子をたくさんお手伝いしてきました。「留年まであと一週間」や「あと3日」を残して再登校した子も少なくありません。しかし、中にはもっとすごい子がいるのです。
仮に65日休んだら留年が決まるとすれば、欠席数が64日目になって初めて動き出す子がいるのです。休み休み登校(五月雨登校)している子ならば、欠席数の合計が65日にならないように計算している子もいます。今年はそんな子が例年よりも多かった気がします。
ここで注意!
親御さんの考えておられる「ギリギリ」は、本人が病気にかかることなどを見越して、5日とか10日を差し引いた日数で考えられるようです。しかし、当の本人は病気のことなどを考える余裕はなく、まさにギリギリの日数をギリギリだと考えているようです。
親子の間の「焦り度」に違いがあると、対応がかみ合わないどころか、親がせかすほど子どもが猛反発してしまい、「もう行かない!」とヘソを曲げてしまいかねません。
「ギリギリ」を「チャンス」に変える
ギリギリでも動ける(再登校できる)ようにするには、親子のコミュニケーションが非常に重要です。日ごろからどんな話題でも話し合える関係で、本人の不安や焦りが強くなってくるほど親に訴えやすくなっていれば、いざという時に「よしっ!」と決断ができるようになります。そういう仕組みができていれば「ギリギリ」は、本人の原動力を生む「チャンス」に成り得るのです。
日常生活でのヒント
たとえば、親も子も「約束ごと」があるとすると、「30分以上前に到着する」「数分前に到着する」「予定時刻ちょうどに到着する」「遅刻することがある」など、互いの性格やパターンを把握しておくと参考になるでしょう。
【参考】ギリギリ再登校
淀屋橋心理療法センター
所長 福田俊一
小川和夫(不登校・非行専門カウンセラー)
2010年5月19日




